Restarting of life
龍の戒め
第1話 プロローグ
VRMMO
脳に直接認識させる擬似的な異世界。
五感などの様々な感覚を再現し脳に直接的に送り込むシステム。
以前のVRは映像をみて自身の体を動かし操作するというのが一般的だったらしいが、今では完全に電脳世界が構築され現実世界では体を動かさないものが主流になっている。
何故こんな話をしているかというとある程度予想は着くだろうが、とあるゲームをすることになったからだ。
『Restarting of life』
このゲームは日本が独自に開発した特殊なヘッドギアを使うため、世界中から注文が殺到するほどの注目を集めていた。
何故世界中から注文が殺到するほどの注目が集まっているかというと理由は簡単、世界初の成長するNPCを導入しており、グラフィックが世界最高峰といわれているからだ。それはもう、まるで本当に生きているようにすら見えるらしい。
まぁ雑誌に応募券がついてたから適当に応募したら偶々当たったわけだが、どうやら応募のヘッドギアはプレミアム限定版らしく、世界に5台しかないらしい。
インターネットでプレミアム限定版の取引があったとニュースで出てたから詳しく調べてみたらなんと驚愕の51億7千万円で取引されていたらしい。
といっても当たったのだから使わない理由はない。
「………51億かぁ…。」
……………売ろうかな。
すると突然電話が掛かってきたので慌ててでる。
「はい、もしもし。」
《お兄ぃ!早くログインしてよ!始まりの町で待ってるんだけど!》
妹よ………お前はエスパーなのか?タイミング、良すぎないか?
「りょ、了解。」
どうやら使う選択しか残されていないようだ。
コードをヘッドギアに接続して頭に装着し仮想世界にログインする。
まず最初に設定するのはキャラクターネームみたいだ、まぁ取り敢えず本名である
どうやら次は初期種族が選べるらしい。種族は【人間】【獣人】【エルフ】【ドワーフ】から選べたので無難な【人間】にしようとしたときその下に
【プレミアム限定版特典!種族ガチャ】
という項目があったので興味本位でそこを押してみる。
【ガチャをまわしますか?(はい/いいえ)】
勿論答えはYesなので、はいを選択した。
するとガチャポンが表示され自動的にまわり、茶色の玉がコロコロと落ちてきた。
「何かハズレっぽいな……。」
ハズレかぁと思いつつしばらくその玉をみていると、ひびが入り割れる。
「おっ!これは昇格演出か!」
すると銀色の玉がでで来る。そして今度は銀色の玉がひび割れ金色の玉がでて来る。
「マジか!当たりじゃねーか!」
そしてなんとまたもや金色の玉がひび割れ、虹色に輝く玉が出て来た。
「……………ふぇ?」
そしてその虹色の玉はその場で弾けて種族名が表示される。表示された種族名は、
【神狐】
驚き過ぎて思わず変な声が出てしまう。
「………取り敢えず何か凄そう。」
勿論迷うことなく種族を【神狐】にすると、今度は性別を選ぶ表示が出たが瞬時に男を選択する。理由はすぐにわかる。
続いては外見設定だがヘッドギアによりスキャンされた自分が映る。
154㎝という小柄な身長、女の子と間違われるほどの童顔、さてここで問題です。
ここに種族の特徴である白い狐耳に尻尾、そしてもう一つの特徴である真っ白な長い髪を足すとどうなるでしょう?
正解は………
……………
…………………………あ、あれ?
性別の所を確認する。
よ、よかったぁ~男であってる。
だがしかし、スクリーンに投影された自分の姿を確認する。
うん!女の子!(*≧∀≦*)
……………………………………………。
チクショウ!この機械バグってやがる!
誰だ!特に設定変えてねーのに男に設定したはずのプレイヤーアバターが女の子になってんじゃねーか!
本来のVRMMOであれば身長や顔を変えることが出来たであろう。けれどこの『Restarting of life』のコンセプトは、『ありのままの自分で新しい生活を!』であるため自身の身長や顔などはそこまで変えることが出来ないようになっている。ただ絶対に変えられない訳ではない、そう!課金アイテムである!だがしかし高いのだ、なんと1箇所で5000円。
大学に入り一人暮らしをしている俺にとっては5000円は痛い。という訳で諦めることにした。
そして最後にジョブを選択するのだが、何になるかはもう決めていた。
ジョブ【錬金術師】
サブジョブ【調薬師】
何故このジョブにしたかというと、妹のジョブが【剣士】そして妹の友達が【騎士】と【聖女】そして【シーフ】のためバランスがいいからだ、そしてびっくりなのが【聖女】に関してはその人もプレミアム限定版が当たったらしい。まぁそう言うわけで俺は生産職にしてポーション等の支援をしようと思ったからこのジョブを選択した。
この設定で間違いがないか確認し、OKを押す。すると景色が変わり部屋のような所になる。
そしてそこには綺麗な女性がたたずんでいた。
『ようこそ、Restarting of life の世界へ。私はリオ様の案内を担当させていただきます。識別認証コード名[アリア]と申します。よろしくお願い致します。』
「此方こそよろしくお願いします。アリアさん。」
『はい、では早速ですがチュートリアルを開始します。』
「はい!」
そしてこのゲームでの初めてのチュートリアルが幕をあげた。
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