切り裂く先のすれ違い

本田紬

登場人物紹介 ネタバレ裏設定あり


1.ソードマン ダン

ミルザーム王国ラハドの町出身のソードマン。ラハドの町特有の剣術、北神流の使い手であるがまだ若い事から免許皆伝には至っていない。

実力は折り紙付きであり、北神流の後継者ともなる人物の隊に護衛を兼ねて配備されていた。

師匠はすでに他界済み。家族は兄がいたが、同じくラハドの町の防衛線に配備され戦死している。

自分たちが餌とされたことに気づき、拠り所をうしなった後に刀を捨てて北のフジテ国の酒場で用心棒をしていた。その時に賢者エイジの許から帝国に帰るリヒト=アンデグラードに護衛として雇われる。

様々な出来事により「鬼神」と恐れられるほどに身体能力が研ぎ覚まされるが、本人は常に戦いの中で死地に誘ってくれる相手を探している。

一応、この物語の主人公。


2.リヒト=アンデグラード

帝国宰相アルバート=アンデグラードの四男。すでに長男は病死、次男は戦死、三男のみが残っているが能力が低く父からの信頼はリヒトが一身に受けている状態だった。フジテ国に隠遁する賢者エイジの許でこの世の理を学ぶように指示されて留学していたが、エイジの許にいる最中に戦争が起こり急遽帰国することになる。フジテ国の町にまで降り、酒場の用心棒に護衛を依頼しなければならなくなった時は帰国を諦めようかとさえ考えていたが、そこにダンがいた事で彼の帰国は成功する。帰国後は将軍リヒト=アンデグラードとして、亡き兄の魔獣部隊を再編制し奮戦、最終的に連合国を押し返すことに成功して英雄と称される。

天才軍師アノーとは賢者エイジの許での学友。

亡き兄であるアルバートの次男は、ラハドの町でダンを吹き飛ばした指揮官であり、その後アノーの作戦に最後まで抵抗して死んでいった。このことをリヒトは死ぬまでダンには明かさなかったが、あの時の声がリヒトに似ていたことにダンは気づいている。


3.召喚士 コラッド

旧ルーオル共和国召喚士団の精鋭。周囲との考えの違いから脱退後は裏稼業として暗殺などを請け負っていた。リヒトを護衛していたダンを襲撃した際に自信を打ち砕かれ、精神的に病むもののフジテ国の農村での生活が彼の心を救っていた。

村の用心棒として暮らすコラッドであったが、自分が精神的に弱いことを自覚したことで召喚魔法の腕が上がっていることには気づいている。

誰しもが到達したことのない境地であるベヒーモス二体同時召喚も可能なほどの腕前となったコラッドを見て、最強の召喚士を探す旅にでていたミルティーレアがコラッドに伝説の召喚獣フェニックスを召喚するように説得するが、コラッドは農村での生活を望み、これを拒絶した。


4.魔術師 ラングウェイ

レプトン王国の至宝とまで呼ばれたほどに強大な魔術の使い手。未だに三十代という若さに加えてその合理的な思考能力は他の追随を許さないほどの領域にまで来ているが、本人はいたって当たり前の事をしていると思っている。

カスミという女性に、心を救われる一言を言われて以来、カスミのストーカーをしている。最終的に刻滅病でカスミが倒れた際にはカスミの身の世話などを全て引き受けたことで、カスミの両親からはようやく信頼を得だしたところ。だが、その言動からラングウェイの真意を見抜けるものは少なく、しかしその力があまりにも強大すぎるために味方は少ない。

ラングウェイがレプトン王国を防衛し出してから、他国がレプトン王国の国境を越えたことは一度もない。隣国アルネはラングウェイの魔術によって主力部隊が壊滅し、最終的にレプトン王国に併合されざるをえなかったほどに死者を出した。防衛にのみ力を使うラングウェイがレプトン王国から出たという記録はなく、帝国へ向かった際には大陸中が大騒ぎになったほど。

ただ、本人はカスミのためにだけ生きている。

ちなみに刻滅病が治って意識を取り戻したカスミには振られるが、カスミが生きている世界に感謝をしながら生きていく。



5.治癒師 ライル

元・ラバナスタン帝国治癒師統括。エリアヒールの使い手として大陸中に名が知れ渡るほどの達人であり、彼の他には弟子の二人だけがエリアヒールを体得している。しかし、その内の一人はネクロマンサーとして死者使役の禁忌の魔術に触れてしまい、最終的に捕縛殺害された。

弟子の不始末のために引退していたライルであるが、実家である旧オーキド王国の診療所でもう一人のエリアヒールの体得者である治癒師アイリと出会い、弟子とする。

戦争の際にはアイリとともに前線で負傷者の治療にあたり、多くの者の傷を癒した。その後旧オーキド王国へ戻っていたが、近くの坑道の落盤事故の負傷者を治療している際に落下に巻き込まれて死亡した。

彼は死者蘇生であるリザレクションの魔法を会得していたが、そのことは世間には知らされることはなかった。弟子のアイリがそれを受け継ぎ、選ばれし者の要因となる。


6.治癒師 アイリ

ライルの弟子でエリアヒールの使い手。師匠であるライルの悪口を言われると死んでも許さない事を除けば、優秀な治癒師であり、ライルが死んだ今では彼女以上の治癒師はいないとまで評価されている。

死者蘇生の魔法であるリザレクションを使うことができるが、アイリはこれを使うのは人類の存亡の危機のみであると考えており、使えることは誰にも言っていない。

生涯伴侶を持たなかった彼女は非常に多くの弟子をとり、死ぬ間際には孤児院を経営していた。遺言では旧オーキド王国の治癒師ライルと同じ墓に入れて欲しいと言い、弟子たちを驚かせた。


7.ガードナー ミルティーレア

ミルザーム国よりもさらに東方の山奥にある伝説の召喚士の村出身の女性。百九十センチメートルを越え筋骨隆々な体躯をしている。召喚士としても優秀であるが、ベヒーモスを召喚するまでには至っていない。

村で最強のベヒーモスを斧で倒したことにより、最強の称号を手に入れたがそれを本人含めて村の誰もが歓迎できないほどに、村の者たちが衰えていた。

長老により異界に動きがあるという兆候をしらされ、伝説の召喚獣フェニックスの使い手を村の外に求めるために旅にでる。そこでコラッドと出会い、フェニックスを召喚してくれるように頼むが拒絶されてしまった。

それまで、彼女を止めることのできる者はおらず、人生最初の挫折を味わった彼女であったが、持ち前の性格を発揮し、コラッドに付きまとうようになる。最終的にコラッドが農村の人々から説得されるまで、ミルティーレアはこれを続けたのであるが、何故そんな事をしたのかというのは本人に自覚はない。農村の人々はミルティーレアの事を裏で「コラッドの嫁さん」と呼んでいる。


8.南紅のロイ

ミルザーム国の南出身のソードマン。南紅流の使い手。その門下生の多くを殺めたことによって国を追われており、暗殺家業に身を堕としていた。ロイの暗殺達成率は高く、一対一でロイに勝てる者はほとんどいなかったがダンには手も足も出ずに、その事にすら気づかずに首を刎ねられた。ロイの愛刀「黒妖」はその際にダンに奪われ、そのままダンの愛刀となるかと思われたが、アルバート=アンデグラードが「黒妖」を見てダンをソードマンだと判断したのを感じて、次の戦いの際に敵の指揮官の胸に差し込んだままダンは戦場を後にしている(その時には別の刀が既に腰に佩かれていた)。


9.アルバート=アンデグラード

ラバナスタン帝国宰相であり、現皇帝の甥。リヒトの父でもある。実は戦争には反対を表明していたが、帝国の拡大が必須であるという事も理解しており、自分のふがいなさを痛感している。ミルザーム国への侵攻は無理があったと思う反面、自分だけ安全な場所にいられない性格であり、次男を魔獣部隊の隊長に任命して最前線の激戦地に送りこむこともしているが、そのために次男は戦死した。

リヒトが帰国後は主な戦略をリヒトに一任させる度量の広さもみせている。


10.賢者エイジ

長生き。鮴阪〒縺ゅj縲∽ココ螟悶?繧ゅ?縲ゅ%縺ョ荳悶?逅?r遏・繧九◆繧√↓繧「繝弱?縺ィ繝ェ繝偵ヨ縺後◎縺ョ險ア繧定ィェ繧後k縺後?∝ョ滄圀縺ッ縺溘s縺ェ繧玖ゥア縺礼嶌謇九r縺励※縺?◆縺ォ縺吶℃縺ェ縺??ゅ@縺九@縲√◎縺ョ逋コ諠ウ縺ィ閠?∴譁ケ縺ィ縺?≧縺ョ縺ッ莠御ココ縺ョ荳ュ縺ォ闃ッ縺ィ縺ェ繧九b縺ョ繧定歓逕溘∴縺輔○縺溘?よ怙邨ら噪縺ォ莠御ココ縺ッ縺壹▲縺ィ蟆?」九r縺励※縺?◆縺?縺代〒縺ゅk縺後?√お繧、繧ク縺ョ逋コ譯医↓縺ヲ縺輔∪縺悶∪縺ェ繝ォ繝シ繝ォ縺梧エ・蜥悟セ励i繧後◆縺昴l縺ッ謌ヲ逡・驕頑葦繧偵%縺医※霆榊クォ縺ョ鬢頑?縺ィ繧ゅ>縺医k繧ゅ?縺ァ縺ゅ▲縺溘?


11.天才軍師アノー

賢者エイジの許でリヒトとともにこの世の理を学んだ者。ミルザーム国出身であり、戦争が始まるまえにエイジの許を去った。

帰国後はミルザーム国の軍師としてその手腕を振るったが、当時最強とまで言われていた北神流の部隊を囮として使い、ほぼ全てを戦死させた代わりに帝国軍主力を壊滅させるなどの苛烈な作戦をとることで反発を招くことも多かった。

本人は、その事に対して葛藤しており、最後まで自分が正しいという事ができないまま、異界の?托シ主、ゥ謇崎サ榊クォ繧「繝弱?

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