嫌われ者の僕に彼女ができました

@suzukiamon

第1話嫌われ者は諦める

 世の中の嫌われ者には種類がある。


一つ、何かしらの問題を起こしたもの。


二つ、不清潔なもの。


三つ、言葉遣いが少々おかしいもの。


他にもいくつか種類があるが、僕はそのどれにも当てはまらない。




   僕は体質的に嫌われているのだ。




 生まれてからずっと人から嫌われ続けたわけだが、すべての人から嫌われているわけじゃない。身内や小さい頃からの幼馴染など、昔から付き合ってきた人達には嫌われていない。




そんな僕の名前は水書 晴人と言う…残念なことに僕の心は晴れていないけど。


「何考えてるんだ?晴人」


 唐突に声をかけてきたのは俺の不幸を受けない福島 麟弥、僕の唯一の友人であり理解者だ。


「ぼーっとしてると後ろから刺されるぞ。体質とはいえお前は間違いなく周りから嫌われてるんだから。」


「そこらへんは気をつけているさ。…それと、後ろから刺されるは言い過ぎやしませんかね?」


 いやいや、と麟弥は続ける。


「お前のその体質は強く影響が出てしまえば、憎悪、殺意に変わりそれはいつしか行動させる力まである。」


「何それ人間怖っ!?」


「いいか?お前はそうゆうことに巻き込まれる可能性だってあるんだよ。だからこそお前は常に警戒してなければならないんだ。」


 そんな…高校始まってからまだ数日なのに僕は友人も、ましてや彼女すらできないのか…諦めるしかないのか…。

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