第3話 この子は障害児なの?
下の子は、療育に通う事になりました。
療育=治療教育。発達に遅れや課題のある子が、社会で生きやすくするためのスキルを学ぶ場です。
下の子の課題は、運動発達と言葉の遅れ。
幼稚園という集団に入る前に、療育を受けて、得意不得意の凸凹を少しでも埋めようという目的です。
保健師さんから、療育を受けるには「受給者証」を発行してもらう必要があるので、市役所の障害福祉課に行って申請書類をもらって来てねと言われました。
障害福祉課という名前の響きに、一瞬たじろぎました。
障害福祉課、障害福祉課ねぇ…
早速行った障害福祉課では、様々な書類を渡されました。
障害者支援の施設一覧表、障害相談窓口について、そして「受給者証」の申請書類には、障害児支援に関わる○○…の題名が。
ん?検査で発達の遅れがある事は分かったけど、遅れがある・療育を受ける=障害児という事?
これまで、言葉の遅れは分かってたけど、いきなり障害児として扱われるの?
正式に診断が下りた訳でもないのに…
何とも言えない気持ちでした。これまで、普通の子として育ててきたから。
物凄い違和感を感じながらも、粛々と手続きを進めました。療育を受けて少しでも伸びるために。
(後から、正式に診断が下りてなくても療育には通える事が分かりましたが、あまりにも書類に障害児障害児と書かれているので、気持ちが着いていかなかったです)
そしてこの手続き、市役所と保健所を行ったり来たり、結構な労力でした。
まず市役所で書類をもらい、保健所に持っていき「検査を担当した心理士の意見書」を書いてもらう。
意見書が完成したら保健所まで取りに行き、それを市役所へ提出。
市役所から療育が必要かの調査のため、家庭訪問を受け、やっと受給者証の発行へ。
この頃、下の子はあまり歩かず10歩も歩けば抱っこの要請が入るような状態だった上に、ベビーカーで移動しにくいルートだったので、抱っこしながら行ったり来たりは本当にしんどかったです。
家庭訪問では、発達検査の時に話した生育歴をまた一から詳しくヒアリング。
家ではどんな遊びしてる?とか、言葉でのやりとりがどの程度できるか。お母さん困ってる事ある?等々。二時間くらい話し込みました。
1ヶ月ほどして郵送されてきた受給者証。
そこにも、ズラリと並ぶ「障害児」の文字…
そういえば、かかりつけの小児科が発達外来もやっていると看板に書いてたな。
ちょうどアトピーの具合もあまり良くないし、発達検査の結果も持って行ってみよう。
この子には障害があるのか?小児科の先生に相談してみる事にしました。
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