第663話 予期せぬ事?(12)

 でも? 自分達妻、妃を捨てて行方をくらました。家出した夫健太と、自身の姉であるプラウムとの夫婦生活を良く知るサラは、自身の姉が。夫、主に対して違和感や不快感を湧かせ、募らせながら。違和感ある夫婦生活を送る。営んでなどいなかったことを知っているから。


 そんなこと、姉のプラウムと健太のことを思案し続けるだけ無駄だと思うから。

「(もう、健ちゃんとプラウム姉のことを考えるのはよそう……。どのみち、今更母上や兄上、姉上達に健ちゃんと別れて、他の男のところに嫁にいけ。嫁げと言われても。嫁ぐ気もないし。サラやプラウム姉のお腹の中には、既に健ちゃんの子がいる。宿っているから。健ちゃんの妻、妃をやめる気もサラは、さらさらない)」と、思う。と、いうか?


 この親子は、大変に恐ろしいことを。禁断の恋をしているようだから。尚更サラは深く思案、考慮する行為をやめて、実の兄である一樹や姉の絵里、プラウムと。狂乱、泣き叫ぶ、ジャポネの女王シルフィーの様子を黙って窺うのだ。


「お母様、お父様が他界、死なれたと言うならば。錯乱、泣くのをやめて、お父様の許へと行き。他界しているお父様を、リザレクションを使用して、また起こせばいいではないですか? 病死をした訳ではないのですから。直ぐに起こせますよ……。それか? お母様が行かないのならば、私がお父様を起こして差し上げましょうか? お母様が私に対して嫉妬心を募らせないのならば?」、(フフフ)と。


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