第595話 ウォン対ハーフエルフの兄弟(6)
オークの漢戦士達は、
「うわぁ、あああ~」
「うぎゃ、あああ~」
「ぎゃ、あああ~」と。
各自の口から断末魔を吐くだけではない。
「うわぁ、あああ~」
「助けてくれ~」
「これは~、たまらん~たまらない~」
「助けてくれ~。助けてくれ~」
「お願いだ~。お願いだ~」
「このまま、ここにいたら死んでしまう~。死んでしまうよ~」と。
いつもの彼等──。
そう、今迄、町、集落内で空威張り。此の国の男王だった。筈だった健太のことをさんざん蔑ろ。侮り。コケにして苛めに苛めて玩具にしてきたオークの漢戦士達が、【ザマはない】、【自業自得】ではないのか? と、言われて致し方が無いくらいの刹那な、殺伐とした状態へと追い込まれて混乱、動揺、逃げ纏う。逃走を計り始めているのだ。
健太の実の息子だと、ジャポネ女王シルフィーがサラに告げた。説明をした。一樹と健司の率いる重装弓騎馬兵達の幾度とない、連続攻撃──。
それも? 和式のロングボウによるアウトレンジからの度重なる攻撃に対して屈し始めるのだ。
そう、いつもの彼等らしくない気弱、弱音吐き漏らしながら逃げ纏う。
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