第594話 ウォン対ハーフエルフの兄弟(5)

 此の国の町、集落の出入り口だと言っても過言ではない場所に集いし。沢山のオーク種族の漢戦士達が堅固に武器を構え、居た。弓の練習標的のように所狭し。押し競饅頭の如く立ち並んでいた場所へと多々──。


 そう、疾風、雨霰のように鏃が多々降り注ぐ。降り注いで来るから。


「うわぁ、あああ~」


「うぎゃ、あああ~」


「ぎゃ、あああ~」と。


 オークの漢戦士達の断末魔が多々聞こえてくる。響いてくるのだ。


 でも、敵の矢?



 そう、ジャポネの重装備装着の弓騎兵のアウトレンジ攻撃は、この一打、ではなかったね。


 もう既に疾風の如く速さと勢いで、場鉄を怒号の如く地面から響かせながら。もう三回目──。


 そう、三段撃ちのように連続攻撃を女王アイカやウォン、プラウムがいる町、集落、陣へと、鏃の雨霰を降り注いでいる。いるから。


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