第565話 三個の容器の中身は何?(5)

 いくら此の国の女王アイカや他の国の女王ライ……。




 特に自分と良く似たタイプの優秀なオークシャーマンである比の国の女王ルインなどが。自身の夫である健太に甘え戯れ独占しようとしても気にならないのだ。


 健太は自身が本当に寂しく。そして辛くなれば必ず。女神シルフィー自身のことを慕い。甘え戯れたくなることを彼女は知っているし。


 今までも健太は事ある毎……。



 そう、近代世界であるこの日本での生活や太古の世界のようなジャングル生活も含めて、健太の心の傷や身体の傷も含めて癒しながら。少年の成長を支えたのは。仕事の忙しい両親ではなくて。この幼い女神さま……。




 そう、女神シルフィーなのだよ。


 だからこの度の健太の此の国からの逃走──。



 此の国と女王アイカ。彼女の妹君や従妹。一族の酋長や。その他のアマゾネス達を棄て旅へとでたことに対しても気にはしない。


 彼女の夫である健太が人恋しく甘え戯れ、人肌……。女性の柔肌に触れ堪能。恋しくなれば。女神シルフィーを呼びつけることを彼女は知っているから気にしない。

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