　そうなると？　彼女の主さま……。健太の口から？

「うぎゃ、あああ～！　い、痛い～！　痛いよ～！　僕の女神さま～！　た、頼むからぁあああ～！　荒々しくなっている気を落ちつかせてよ～！　僕の女神さま～！　お願いだからぁあああ～！　僕のことを噛まないでぇえええ～！　お願いだからぁあああ～！　そして～？　許してよ～！　僕の女神さま～！」と。

　健太は自身の妻……。

　そう～？　自身の肩を『グルル～』と、唸り声を漏らしながら遠慮なく噛みついてくる。美と時の女神シルフィーへと嘆願……。

　そして？　懺悔しながら許しを乞うのだよ。

　するとさぁ～？　自身の本性を夫である健太へと包み隠さず披露をしている美と時の女神シルフィーは？　自身の主さまの肩を噛みつく、荒々しい所業をおこなう行為をやめて──。

「あなた～？　本当にわかったの～？」と。

　健太に訊ねるのだよ。

　すると？　女神さまの幼い主さまは？

「うん」と、軽く頭を上下に振りながら妻へと言葉を返すのだ。

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