第493話 女神さまの異世界日本の我が家?(17)

「えっ? ちょ、ちょっと待ってよ~。あなた~?」と。


 彼女の主さま……。


 そう~? 健太へと声をかける。


 う~ん、でもね~? 美と時の女神シルフィーの幼い主さまは? 彼女の慌てふためいた声色での台詞を聞いても朝陽のような笑顔……。


 まあ、いつの健太らしい振る舞いで、全く気にもしていない様子で、美と時の女神シルフィーの目の前に立っているのだ。


 う~ん、それでも? 彼女は? いくら自身の夢の中だと思っていても。こんな高価で貴重な物……。


 そう~? 先程も我等が説明をした通りで、自身が今迄目にもしたこともないようなカラフル、煌びやかな布製の靴を健太から受け取ることなどできない。


 と、なれば?


 自然と彼女……?


 美と時の女神シルフィーの口が開かれ台詞が漏れてくる。


「こ、こんな綺麗で高価……。そ、そう~? 私がこの世に生を受けてから初めて目にするような貴重な靴を私は……。あなたから受け取ることなどできない~。だから~。あなたの気持ちは嬉しいのですが~。御断りします~」と。


 美と時の女神シルフィーは、自身の幼い主さまへと断りを告げるのだよ。


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