第474話 出逢い……(31)

 と、なれば~?


 美と時の女神シルフィーの可愛い唇が開いて。


「あ、あなた~? わ、私を何処へと連れていくの~?」と。


 健太の背を追い、走りながら問いかける彼女は、『ハァ~、ハァ~』と、息遣いが荒い状態で問いかける。


 すると~? 美と時の女神シルフィーの幼い主さまは直ぐに、後ろを振り返る。


 そして? 彼の幼い女神さまへと『ニコ』と、朝日のような笑みを投げかける。


 そう~? 健太自身の後ろを、自分の顔色を変えながら走る幼い女神さまへとね~。


 でッ、美と時の女神シルフィーと目が合うと。


「僕の家だよ~。女神さま~?」と。


 彼は微笑みかけながらシルフィーへと言葉を返す。


 すると? 時の女神シルフィーが先程から自身の脳裏で危惧……。


 そう~? 幼い健太(彼)の屋敷に連れていかれ、自分が初めて愛した優しい健太(夫)だけを愛し尽くすだけならばいいのだが。未だ幼い自分の夫(彼)には家族……。両親がいる筈だと……。

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