第434話 サラの出生の秘密……(21)
まあ、当たり前のこと。
だからサラは、自身の顔色を変えたまま、母であるシルフィーに「うそぉおおお~?」と、絶叫染みた声色で訊ねる。
それも? 自身の心の中で。
(サ、サラと健ちゃんが親子だなんて信じられない……。だって~? どう見ても~? 健ちゃんよりもサラの方が年上なのだから……。母上が今サラに告げてきた言葉は絶対にうそに違いない……)
そう~。彼女は思う~?
う~ん、でもね~? サラの想い……。彼女の心の中の想いを見透かすように、母であるシルフィーは、更にサラを嘲笑いしながら~。
「嘘ではありませんよ~。サラ~。貴女は此の国……。いいや~。この『ジャポネ』の王である山田健太の実の娘~。『山田沙羅』と言うのが、貴女の本当の名です~。只貴女が~。そのことに気がつかず~。自分の父を愛し~。妻となり~。その身を委ねましたよね~? それも~? 一度でことたりず~。何度も何度もね~」と。
サラの母であるシルフィーは、「フフフ~」と。彼女のことを苦笑しながら嘲笑う。
サラの母であるシルフィーのことを侮り、嘲笑う前に、自分の侵した禁断の恋……どころではないか~?
実の父親の妃となり。妻的振る舞い。尽くしてきたサラの方が大罪を犯したのではないかと~?
それに~? 先程も我等が少し触れたと思う~?
と、言うか~? もしかして~? 未だ説明をしていないかな~? 今サラの母であるシルフィーがハグして抱擁をしているエルフの青年二人の肌の色と顔は、誰かに似ていると思わないかい~?
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