第428話 サラの出生の秘密……(15)
そう~? 自身の主であり。やっと此の国の王へと就任した健太を蔑ろにして、元彼氏、婚約者と浮気……。現王を追放した悪しき女王アイカと、することが何もかわらないではないかと。自分の母であるシルフィーへと諫めの言葉として告げたのだよ。遠目から、この場にいる五人の様子を見ている我等でさえ、『貴女の母であるシルフィー嬢のことを、そんなにも軽視して侮るような台詞をつげてはいけないと思うよ~?』と、諫めの言葉をサラに告げたくなるような言葉を。彼女は自身の母に憤怒しながら告げたのだよ。
と、なれば?
我等ですらこんなことを思うぐらいだから。
「サラ様~」と。
老人のサラを呼ぶ言葉が……。
そう~? このシルフィーの領地である『ジャポネ』……。
彼女が『爺』と呼んでいるドワーフの老人がサラへと声をかけてきたのだ~。
と、同時に~?
〈バチン~!〉
と、大変に良い音──。
それも? 何かを平手で叩く──。張り手の荒々しい音が、我等の耳に急に聞こえてきたのだよ。
だから我等は、荒々しい音が聞こえた方へと視線を変え注目する。
すると~? 物々しい音の正体は、我等やこの物語を読んでいる者達の想像通りで。今のサラの、自身の母を侮りながらの諫めの台詞に対して、母であるシルフィーが憤怒──! 自身を侮り蔑む、娘のサラの頬を平手打ちしたようだよ。
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