第71話 最弱の男王はオークの種族の習わしと掟を知らないようだ(22)
「はぁっ! 何だ、あのチビは?」
「酋長姉妹だけでは飽き足らずウルハとシルファーまで自分の物にするとはけしからん!」
「アイツ! あのクソガキは! 俺達のアイドル達を男王だからと言う権限で独り占め。独占をするつもりでいるのか」
「あの、クソガキ。弱々しい。軟弱の人種の癖に生意気な……」と。
この小さな国、集落の中でも象徴、アイドルであり。男達のセックスシンボルでもある二大巨頭の二人、女王アイカと最高のシャーマンであるシルフィーを健太にNTR、寝取られた。独占をされていると勘違いをしている若い漢戦士達は、嫉妬心からくる憎悪、怒りをあらわにした表情で再度──。サラとウルハの争いを相変わらず、自身の顔色を変えながらどうしてよいかわからない表情で見詰める健太のことを睨みつけながら呻るように不満を漏らすのだよ。
更に彼ら、漢戦士達は健太に対して嫉妬、憎悪を含んだ顔、声色で呻るようにこんな台詞を吐く。放つ。咆哮を始めだすのだ。
「クソあのチビ! 人種のガキの分際で俺達の酋長姉妹や女神様、ウルハ迄自分の物、所持品、財産に加えやがって気に入らねぇ。あのクソガキは」
「ああ、お前の言う通りだ。俺はエリエやウルハの事が好きだったのに……」
「うぅ……。お前はエリエやウルハが好きだったのか……。俺はプラウムとサラに恋していたのに……。ううっ、せつねぇ。せつねぇなぁ……。ああ、情けない。悔しいな……」
「ああ、俺もお前の気持ちが分かるぞ。俺は女神さま一筋だったのに……。ううっ、悔しいな。本当に悔しいな……」
「クソ! あのチビは絶対に許さねえ。許さないからな!」
「この恨みは、絶対に忘れないからな、あのクソガキへの恨みは……」
「ああ、お前達の言うとりだよ。儂も絶対にあのクソガキへの恨みは忘れない。忘れないし。必ず女神達を独占。独り占めをしたあのチビには天罰がくだる。絶対に下るに違いない。その時を俺は待つぞ!」と。
若い漢戦士達の嫉妬、憎悪、恨み、妬みを含んだ悪しき声色、悲しい声色、震える声色の嘆き、呟きがこの男……。
そう、自身の彼女、婚約者、元妻、妃だと言っても過言ではない仲だった女王アイカを容姿端麗な健太に盗られた。奪われた。盗まれたウォンの周りから漏れ聞こえるから自身の腕を組み首肯をしていた。続けていた彼の口の角が吊り上げるのだ。ニヤリと。
だから彼、ウォンの口はまた開き始めだすのだった。
◇◇◇
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