第26話 最弱男王は主夫?(3)
「ここは異世界で僕が生まれ育った世界とは違う別の世界なのだから。こう言った場面になる。僕自身がこんな場面に出くわせば必ずと言ってよいほど。僕自身に特殊能力が。そう、異世界ファンタジーなアニメや漫画、ライトノベルの御約束事。テンプレである特殊能力がいきなり発動! 使用できるとか。僕の過去の、前世の記憶が蘇り。急に魔法が簡単に使用できるとか。この世界に一つしか存在しないようなチート能力の備わった特殊な武器をこの世界の美しく麗しい女神が急に僕の前に神々しいく光輝きながら現れて、優しく女神の微笑みを投げかけながら。女神さまが持つ武器。剣や槍、戟に矛、短剣。弓、魔法杖に団扇、分厚い本に盾など女神さまの華奢な掌、しなやかな指先で、『はい。勇者健太。これは貴方だけがこの世界で使用ができる特殊な武器ですから。この特殊な聖武器を使用してこの世界の悪しき者達。魔王の悪しき軍勢を討伐。倒していき。この世界の秩序をとり戻し。この世界に暮らす民達の平和と自由を取り戻してください。勇者健太』と、優しく丁寧、自愛溢れる声音でゆるりとした口調でね。僕に説明、嘆願をしてくれる場面。ワンシーンのはずなのに」とまで健太が独り言を呟き嘆いたところで彼は、「あっ!」となる。なってね。驚嘆を漏らしてしまう。
だって彼は自身の脳内で、自分が生まれ育った近代日本でのアニメや漫画、ライトノベルなどの異世界ファンタジー溢れた物語で必ずと言ってよいほどある。おこなわれている主人公(ヒーロー)達と女神さまやヒロインたちとのテンプレ染みた特殊イベントのワンシーン、一コマを、自身の過去の記憶から思い出し。自身の顔を緩ませ、鼻を伸ばしたと同時に彼の嫁、僕の嫁はオーク酋長である。女王アイカとの初めての出逢い。
彼が、健太がこの世界に初めてきて目を開ければ彼の緑色の肌色をした女神さまは確かにいたのだ。
まあ、いたのだよ。みなが知っている通りでね。(笑)
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