第3話山吹ひねくれ研究準備開始!

 矢田氏に逃げられてしまって一人寂しく飯を食べることになってしまった。

 良いアイディアではないか!この食事法の何が悪いというのか!実に効率的で素晴らしい食事法ではないか!

 見ていたまえ、四年生になったらこの食事法を確立するための研究もしてやろう!教授や助教授なんぞ知るものか!私のこの研究が世界を変えるのだ!


「はっはっは!愉快になってきたぞ!よし、早速部屋に戻り……」


「気持ち悪いぞ!……カツカレーを味わうこともできず、逃げ切れずとわは本当に今日は運が悪いな!」


 お?おおおおお?

 矢田氏だ。カツカレーかけこんで逃げた矢田氏ではないか!実に10分ぶりの再会ではないか!


「ふっふっふ!矢田氏よ、やはり私の食事法に興味があるのだな!そうなのだろう?そうに違いない!そうだそうだ!はっはっは!」


 私は矢田氏の肩をバンバン叩いた。


「勝手に決めてご機嫌になるな!僕は知らん!今日は文芸サークルで飲み会があるし、今から講義だ!聞いている暇なぞ……」


「まあまあそう謙遜するな!半日分の講義くらい出なくても問題ない!飲み会にも間に合う!付き合いたまえ!光栄だろう?」


「光栄でもなんでもない!はた迷惑だ!」


 ふふふふっ!全く素直ではないなぁ!本当は手伝いたくてうずうずしているのだろうに!


「よーし!では我が研究のために資材を買いに行くぞ!いざ、行かん!」


「ま、まて!行くとは言ってないだろうが!引っ張るな!おい!おいーーーー!!」


 暴れる矢田氏を無理やり引っ張って街へと繰り出した!

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