16話

そこには一人の人影が横たわっていた遠くからでは性別を判明する事は出来なかったがただ1つ分かることはその人は大怪我をしているという事だ。

僕はそっと近づくとその人が彼女である事がわかった

それともう一つ彼女が冒険者であることも服装でわかった。

僕は悩んだいや悩むまでもないことかもしれないが

彼女を助けるかどうかだ。

普通なら助けるべきだろうかしかし彼女は冒険者で僕は魔王軍のメイド本当なら相見えるべき存在だ。

僕が悩んでいると茂みから何かが飛び出し僕は吹き飛ばされた起き上がり飛び出してきた方を見るとそこには傷だらけの魔獣がいたまたその魔獣も身体中傷だらけで立っているのがやっとな位だろうしかし人間である彼女を守ろうとしている。僕は彼女の事が気になったが冒険者である彼女を助けるのを迷っていたのもあるがそれよりあの魔獣がだれも近づけさせまいと守っている限り今の僕には何も出来ないと思いその場を後にして庭の掃除を済まし今日が終わろうしていた。

彼女の事が気にならない訳では無いしかし僕は心のどこかであの魔獣が何とかしてくれるだろう思い僕はお風呂に入り寝床につこうとしていたその時ふと僕は思い出した…僕も助けてもらったんだとあの子は見ず知らずの僕を助けて看病までしてくれたそう人助けするには立場など関係ないんだ。そう思い立った僕は深夜に厨房へと向かいスープと毛布を用意した。

それを持ち彼女が倒れていたところに向かうと彼女達はまだそこにいた僕がそっと近づくと僕の気配に気づいたのか魔獣はすっと立ち上がりこちらを見てきた。

その眼は主人を守ろうとする力強い眼だったその眼をみて僕はスープと毛布を近くに置き立ち去った。


次の日の朝スープも毛布も手付かずの状態で置かれていただけどここで諦めたらいけない僕は毎日の様にスープを持っていった。

そして4日がたった朝スープは少し減っていた彼女が飲んだのか魔獣が飲んだのかは分からないだけどそれが嬉しくまた次の日もスープを持っていったそのやり取りが数日続き魔獣さんはやっと僕に気を許してくれたのだろうやっと彼女に近づくことが出来た。


これは本などでよくある話なのかもしれないけれど本当に嬉しいものだ僕は彼女をデールさんに気づかれない様に空き部屋へと運んだ

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