神様と三人の守り人

蝉時雨

プロローグ

 誰だって、嫌なこと、逃げたいことくらい山のようにあるだろう。

 その度に明日を嫌って、勝手に過去を持ち出して、勝手に安心した気になって。

 それでも困れば神頼み、なんて。

 馬鹿じゃないのか。普段神様なんて信じもせず、崇めてもいない奴が、その時だけ何を願おうが神様が味方してくれるわけがないだろう。

 ……何が言いたいのかというと、みんなもっと神様を崇めた方がいいと思うんだ。

 そうじゃないと、暇を持て余した神様が、世界の新しいルールがなんたら〜って変なこと始めて、私たちのような被害者が出る羽目になるんだ。

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