変わらない悪風

熊井 緋丹座

変わらない悪風

変わらない毎日を変えようと思って必死に変えてみたが、僕には無理らしい。誰かを救おうと思ったが、僕には救えないらしい。非力な僕にこの世界を動かす事は不可能だと通告された様だ。怒りに変化されるぐらいに周りは僕を急かす。急かした所で起きる変化な微細な物だ。それで良い返答は帰ってこない。ましてや状況なんて変わりやしない。生き方が間違っているのかもしれないが、今さら変えた所で何になる。培った考えをひっくり返す様な事は出来ない。それをするとここまで生きた時間が無駄になる。だから、この形成された人生で戦わないといけない。ハンデしか無い状態で猪突猛進して行かないといけない。上手に人生積み上げてきた奴も存在するのだろう。僕みたいは人生を見て鼻で笑うのだろう。愚かな人間が愚かな事しているのだと蔑むのだろう。誇り持てない人生に誇りを持つとは言わない。しかし、そうやって何かと比べて笑う奴にろくな奴は居ない。俺の事を見て笑う奴には天罰喰らえ!人間舐めるなよ!!そう言いながら弱者を笑っている自分。完全に天罰喰らう対象にはなっているけれど上手く交わしているつもり。つもりで有って気付いていないだけで実際に喰らっているのかもしれない。そんな事も気付かない馬鹿で有るならごめんなさい。平和ボケが抜けていないのか鈍感なのか。それすら分からないです。


一体、僕は何処で人生の選択肢を間違ったのだろう?答え合わせは出来ないけれど明らかに可笑しい所は多々有る。無限に有ったはずの選択肢の中で有り得ない選択をしてしまう癖が有る。普通右だと周りが思う所を平然と左と言ってしまう。皆と同じ答えが嫌なので敢えて違う事を言ってしまう。そういう事を繰り返して現在皆と違う可笑しな人生を描いてしまっている。自分が描いた理想とは全く違う形となって。様々はチャンスも有った。個性豊かな人にも会えた。しかし、それらに嫌気がして断ち切った。お陰で人間関係はゼロとなり誰とも話さない生活が確立した。これだけは人生頑張ってきれ良かったなと思う。苦しすぎる人間関係を構築する意味は無いとだけ信じていた。学生の頃のクラスメイトも音信不通だし構ってくる奴は無視した。最早死んだと思われた方が楽でしょうがなかった。好意が有った女性、やり切れない元カノ、可能性を信じた先輩。有り得ないレベルに立っているいると勘違いしていたあの頃に死んでいたら今後悔しなくても良かったな~。変な事しかしていなかった学生時代。勉強という言葉自体どういう意味なのかろくに考えた事も無かった。百点に近い数字を取る奴らに嫉妬しかしていなかった。それが異性なら尚更ジェラシー感じていた。お前に出来て僕に出来ない訳が無かろうと。親に勧められ塾に行ったし既存の教科書読みまくったしそれでも奴らとの数字を追い越せなかった。何なら離れていった方が多かった。どうしてここまで差が付いたのか人生は日々勉強の毎日なのか。遊んでばかりではいけないのか?勉強する時間を遊びに費やした僕にとっては難儀な話。その頃も今も変わらないのは上へ目指した所で意味が無いと思っていた。それなら下へ下へと落ちていけば良いのではと。落ちていく自分を他者目線で見ていたけれどふと自分の地位を見て焦りを感じていた。これでは学生と同じでは無いか。捨てたいと思って捨てた物を広い集める作業に入っていった。失った物、捨てた物、修復はほぼほぼ無理だし戻った所でまた置いてしまうで不安だった。得る物は一つも無いからゼロになるまでのチキンレースだと考えて生きていく様になった。迫りくる物が段々実態を露わになって来ている不安が恐ろし過ぎてどうしようも無い所まで来てしまった。臨んだはずの結果を受け止めれなくて。そう思うと今の天罰は喰らっている途中なのではと考えてしまう。当然の報いなのだろうか。捨てて来た物は沢山有る、後悔した事も有る。しかし、そこから得た物が少な過ぎて生き甲斐を感じられない。生きるとは一体何なんだろうか。同じ考えの繰り返しでその負の循環を考える事すら愚かで無駄だと思えてきた。所詮死んだら終わり、そんな答えにしたくなくて。最後が見つからないけれど最後なんて思い出したくないそんな日々。彷徨いたくないが、何故か彷徨ってしまう。迷う事しか無い人生を盛大に迷っている。抜け出す為に僕が出来る事を探し出さないといけない気がして。僕の過ちは僕が取り返さないとどうにもならない。しかし、現実に見つめていたくない思いが逃避として実行してしまう。巨大な情報が僕を潰そうとする。助けて欲しいのだが、汚い大人に助けられたく無いという思いが強くなり最終的には自分一人で生きていこうと決めて止めてしまう。一人でなんて生きていけないこの世界でどう一人で生きていくのか。あまりにも無謀過ぎる考えに思考は追い付いていないけれどイメージでは何でも出来ている。それこそ空も飛べるはずだと思っている。暗い考えばかりで埋めていると楽な方へ逃げてしまう。それもこの人生で出来てしまったパターン。いつも辛い時は笑えと言われて洗脳されてしまっているので面白い方向へ逃亡する。面白い人生にする事が間違いでは無いけれど笑いばかり考えているとちゃんとした人間になれない事を学習した。と言っても今更学んだ所でもう遅い。軽い人生は嫌だけれど重いのも嫌。真ん中なんて言う中途半端な人生は御免。そういう見栄ばかり蓄積したお陰でふざけた人生が完成されそうになっている。これから防げるかどうか分からないしほぼほぼ不可能だと思っているけれど何とか軌道修正しないといけないという事が心の片隅に居座り続けている。出掛ける場所も帰る場所も見つけていないのにどう拠点を見つければ良いのだろうか。向く方向も振り返る方向も検討付かない人生に何の面白みも見つからない。見つけない方が楽しい考えも周りの大人は否定する。やれ勉強しろや就職しろやと言われなくても分かっている事を永遠に言う。最早それしか言えない機械の様になっている。そんな工場の様な住処で安心に暮らす事は出来ない。そこから逃げなければならない。逃げようと思っていても逃げる場所が無い。知恵も無い。それなのにそこから逃げる事だけを考えてしまい行き当たりばったりになってしまう。逃亡では無く、ただの旅で終わってしまう。このままアイツらの元から離れなかったら、戻って来ても居場所など無いはずなのに離れる事にも不安を感じてしまう。まだまだ人間として感情が有る様だ。そんな感情を幼い頃から捨てたと断言していたはずなのに。何も出来ない自分を情けないと思う日々。いつになればこの監獄から抜け出せる事が出来るのだろうか。


幼い頃は夢多過ぎて困っていた。夢なのか職業を言うだけなのかどっちか区別が出来なかった。夢は選べる物、好きな物に成れると思っていた。それは周りの人間の話だけで自分は別。舐めた努力をした所で一向に夢になる気がしなくて。周りは一体何をして夢へと向かっているのだろうか。本当は周りの人間は嘘を付いているのだろうか。疑心暗鬼の世界へと変わるのはこの頃ぐらいだろうか。自分と同じ動物が信じれなくなっていた。信じる人間も叶う夢も居ない。そんな教訓を得てここまで生きてきてしまった。誰にも人生を変えてくれる事は無く今日までを過ごす。必死で生きている世界で楽しみもなく生きる毎日が辛過ぎて。それなら、叶わない夢でも追いかけてみようかと思った。刺激の無い毎日に刺激を与えてみるのが一番の良いのだがそんな事をして変わってしまった生活に恐怖を感じてしまう。求めている生活は起伏激しい物では無く何も無い無難な日々を過ごしていたい。指図に指図を繰り返した生活が辛くて人道から外れてきた。人道を歩む大人に色々言われてきたが、その大人はまともな人間には見えなかった。ストレスに耐えたただの屍の様に思える。そんな奴らの言う言葉に信用は無い。誰も信頼したくない。否定され続けたらネガティブになるに決まっている。耐えるのもやっとなのにそこから成長しろなんて馬鹿な事言わないで欲しい。お前の出来る事を人に押し付けるな、出来ない奴を悪く言うな。各々の世界を土足で踏まないでくれ。人の部屋入るにはまず入って良いか許可が無いと駄目だろ?なんでそんな事も分からず勝手に入って来るのか?同じ動物なのに何故思いやりという物が分からないのか。義務教育というゴミみたいな制度で学んだ道徳を活かし切れていないというかどうも感情を学んでいないらしい。そりゃあ、くだらない人間が形成出来るのも無理は無い。そんな奴らが埋めく世界でどうやって生きろと?崩れた地面は自然には直らない。地獄から引き摺り下ろそうとする輩が現れるのが恐ろしい。現実には存在しているのだが、そんな汚い人間を見たくなく逃げてきてしまった。後戻りなんて出来ないし後悔ばかりが募っている。それでも、毎日見たくない物を見に行く。そうしないと生きていけないから。免れる時は、ラッキーか死のどちらか。どちらも選びたくない選択肢。ここまで来て長生きなんてしたくない。でも人は、長生きが凄い事だと言い張る。長く生き延びて得なんて一つも無いのにどうして頑張って生きているのか不思議。生まれた目的も無いし明確に決めていないのにどうして生き続ける選択を選んだのか分からない。僕の命が有った所で役立つかと言えば国単位じゃ役に立たない。駒としか奴隷としか見られない僕らの命はボードゲーム並みの弱さなのさ。どうしてプレイヤーが居る中、広いボード上でもがき苦しんでいるのだろう。汚い大人の手の平で動かされているの事に何の躊躇いも持たなかったガキの頃が汚らわしいとも思えた。歯向かう馬鹿を見て情けないとすら思えたけれどあの反抗が大人になると分かる気がする。適当に生きても逆らいたくなる時が有る。必要の無いプライドが必要に思えてしまう。無駄という事を考えたくない。今日を生きる事すら疑問に思えてしまって。逆上する思いの受け止める事が出来なくていつもモヤモヤとした邪念を抱えて生きている。ここが地獄なら本当の地獄はどうなっているのだろうか。人間には受け止めきれない場所になっているはずだ。そこに生きたくは無いけれど似た様な場所には向かいたいという気持ちで立場上、奴隷をやっている。飽きてはいるが、他にする事を禁止されているから邪悪な心に染まってしまう。


黒く染まった心は、二度と浄化されない。人間を化け物としか見れなくなる。周りが可愛いという赤ん坊を酷く罵る。この世に生まれてはいけない怪物と罵倒する。ただ騒ぐ五月蠅いゴミにしか見えなくなる。どうして殺意が湧くクリーチャーを好き好んで育てたがるのか。暴力振るいたくなるのも無理では無い。産んだ親に責任を押し付けるのは良くない。原因起こしたゴミもゴミだ。毎日毎日成長を見届けるぐらいならいっその事何処かに沈めてやりたい。こうして悪い感情はひねくれていく。それは得体の知れない生命体だけでは無く、自分とは違う同じ生き物によってすさんでいく。こうなる予定では無かったけれど結果が着いてきたかの様に自分が形成されていく。純白だと思っていたけれど想像以上に黒く染まっていた。邪悪な心に成ってしまったのは自分以外の物に触れてしまった事と安易に世界を知ってしまった事。正しく接する事が出来れば腐った人間にはならなかったかもしれない。植え付けられたプライドが自分を変えていく。感情のままに行動してはいけないよという事を教えてくれなかった地球が悪い。それさえなければと後悔する毎日。たった一つの粗相が人生その物を狂う事に成るなんて思いもしなかった。無力で戦わせようとしている人間が嫌いで、無力だと分かっているのに戦おうとしている自分も嫌い。結果が分かっているのに猪突猛進でも大丈夫というガキ理論で数十年生きてきてしまった人間の苦労なんて馬鹿でも分かる。同情なんて無ければ否定もされない。奇妙な生き物として見られるだけ。それはまだ過去の人間に成るならまだ救われているが、存在すら消されたら生きてきた意味が無い。酸素を消費しただけの害悪でしかない。特定の人間の為に捧げた人生に添えられる言葉など無く、ただ台無しにしてしまっただけ。その後は有るが、取り戻せない。後は腐るだけ。それでもやり直そうとする卑怯者が居るが、それは猫に小判で有る。過ぎた時間は取り戻せない。大人に成った人間が思う事では無い。考えの浅はかさ、事の顛末、全て考える事が出来なかった僕のせい。出来るのは、もう死ぬだけ。そして、行動に移せないだけ。進もうと思い動こうとしたら未来の恐怖に怖気づいてしまい進めなくなる。ただ前に進むだけなのに必要の無い情報に惑わされ同じ場所に立ち尽くす。この場所が僕の死場なのだろうか。ならば、後悔はしない。死ぬ準備など全くしていないが、いつでも死ぬ気満々だ。辿り着かないレースに参加してみたが、雲散してくれない景色の中を只管進んでいても面白くない。それならば、リタイアするのが潔い。無駄に長生きしている様に思える。まだ若いからという理由はどの年代にも通用しない。死ぬのは一瞬。何歳だろうが死ぬ危険は同じだ。


前後左右に進めない毎日を一生懸命に生きていても叶わない夢。叶わないと分かっていても少しの希望に賭けて生きる。確率は0%だけど気にしたら真っ直ぐに前を見定める事は出来ない。諦めた時からもう真っ直ぐに前を見ていない気がする。前の景色など今しばらく見ていない感じでいる。果たして僕の向いている方向は何処なのだろうか。そこに何が見えるだろうか。明日以降の事を考えていても意味が無い。今日という日を無駄にしている以上は考える価値が無い。脱却する為にあの手この手で試しているが、どれも効果がいまひとつ。上っ面な作戦しか立てれない脳では同じ事の繰り返し。挑戦しても反省を踏まえていないので全く上手くいかない。過ぎた事を思い出したくないから立てた計画も忘れる。同じ部屋で暴れるだけ。それでも充実感を感じてしまう馬鹿な自分。正直飽きれて死にたくなる。一日の頑張りが未来への懸け橋だと勘違いする。無駄な一日だという事に気付けなくなる。本当は気付いているのだが、疲労が何もかも忘れさせてくれる。それならいっそ全て忘れ去りたいのだが、無能な脳がそれをブロックする。変に機能してしまう。天才でも無ければ馬鹿でも無い。どちらかに着地出来ないのはどちらにも成りたくないからだ。振り切れないのはバットと同じで振り子と同じ動きしかしない。それでも、特性が生まれてしまうのがこの惑星の恐ろしい所。無を無と思わせない事が歳を重ねて慄いた。周りのせいで生まれる欲をどうやって沈めたら良いのか、邪念の様な思いが頭を悩ませる。どうでも良い事ばかり考えてしまうのはどうでも良い環境に居るからだろうか。感謝なんて無い親族に、人間だと思いたく無い赤の他人。自分以外が反面教師で有る事に間違いは無いけれどどいつも味方では無いので少しばかりか孤独を感じる。独りが良いと考えているのに独りを避けようとしている。飾りの様に作った恋人も今では負の感情を作るマシーンでしか無い。どうすれば廃棄する事が出来るだろうか。年月が経てば経つ程、捨てる事が難しくなる。僕には人間は向いていなかった。知らない内に分かっていたのに知らないフリをしていた。したくは無かったけれど。生きたく無いのに生きている証を感じてしまう。何故、汗が掻き、怪我をして、感情が生まれてしまうのだろう。こんな物が有るから嫌な人生がより嫌いになっていく。好きで生きている訳なんて無い。勝手に生まれさせられて人間擬きから人間にさせられてそこから自由な延命させられる毎日。その中で生き甲斐が有ればまだ希望を頼りに歩けれたのに。向いていない生き方に向いていない惑星の環境。ここまで見放されるぐらいなら生まれてすぐに死にたかった。言葉も行動も出来ない人間擬きには人間みたいな動物の意見を止められない。死にたいと宣言をしてもそう簡単に死なせてくれない。それは、歳を取っても否定される。己が死にたいと思ったのに止めてくる他人はどういう神経をしているのか?生き方が歪んでいるに違いない。死にたいと思ったら素直に死なせてくれよ。長生きしたって良い事無いって長生きする前に気付いてしまった。


今日も変わらない悪風が吹いている。僕は地獄へ吹き飛ばす風が吹いている。生きている事に相応しくない自分を追い払おうと未知なる魔物が仕掛けて来る。このまま縋りたいのだが、寄ると離れていく。好きで寄る訳では無いし相手からしたら最高の出会いなのに拒まれる。運命は何処までも味方してくれない。ここぞとばかりに敵に成る。誰もがそうかと言われるとそうでは無い。それが理不尽で怒りの募らせる。嫌いなら思いっ切り嫌がらせしても良いと言うルールが運命の中では有るらしい。周りにそれを注意する者は居ない。冗談でもしてはいけない踏ん切りなんてありゃしない。このまま悪風と立ち向かう気がしない。だから、僕は死の縁に居る。助けてくれる者は居ないし助けなくても良いと思っている。止めようとするから気持ちが揺らいでしまう。このまま意味も無く生きる事に罪の意識すら感じてしまう。いつまでも償えない罪を嫉み続けるので有ろう。終わった後の後悔は地獄で反省するのだから終わる前まで考えたくない。どうしても拭い切れない思いがしがみついている。


今日もまた生きている。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

変わらない悪風 熊井 緋丹座 @kumaihiniza

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る