からからと

まりか

プロローグ

「あんたなんか、生きてる価値ないっ」

「あんたなんか、皆嫌いよ」

「ダサっ、何にもできないくせに」



「あんた、毎日毎日、学校サボってどこ行ってんの?」

「あんたなんかいなきゃ、私は今頃……」

「疲れて帰ってきてあんたの顔見る私の身にも

なりなさいよ」



「お前、また授業出てなかったのか。」

「いいかげんにしろよ、ホンキに留年だぞ?」







イヤだ。

ハァハァ、っ…

だっ、誰かっ

ハァっ、ハッハッふっ…

やめてっ、私に関わらないでよ。

お願いっ、だから…

ハッ、ハァハァハァっ、ハァ…けほっっ、ヒュッ、

誰かっ、

わたし…にっ、気づいてっ









っっ、???

(ガバッ)

「ハァっ、ハァハァ、ゴホゴホっ、けほっっ、」


また…、だ。

でも、最近増えてる気がする。

同じ夢だ。辛いなんて言葉では表せないくらいの苦痛。


手足の震えが止まらない。

頭がひどく痛んだ。



薄手のカーテンから透ける夜の闇が、

いや、違う。

世界のすべてがわたしを睨み付けて、

バカにするように嘲笑した。


学校も家も、この世の中も…。

全部嫌い。

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