第113話投稿者はどこにいる
カクヨムに投稿されている膨大な数の小説を見ていて、不思議に思うことがある。
それは、ネット上では小説を書いている人がたくさんいるのに、現実では「小説を書いています」と言う人に会わないことだ。
投稿者はどこに潜んでいるんだろうか。
不思議で仕方ない。
もしかして、小説を書いていることを他人に知られたくないから隠しているのだろうか。
合コン(僕は行ったことがないが)で女性陣から「趣味は何ですか~?」と訊かれたとする。
他の男たちが「フットサル」だとか「料理」だとか「ドライブ」だとか答える中、
「僕の趣味ですか? 小説を書くことです。女の子とイチャイチャするラブコメを書いています。ヒロインは女子中学生です」
と答えたっていいじゃないか。
女性陣がドン引きしそうな気もするが、自分に嘘を付く必要はない。
僕はいつだって、趣味を尋ねられたら「小説を書くことです」と答える準備ができている。
まあ、友達がいないから趣味を訊かれる機会がないのだけど……。
もしかして僕はこんな空気を読めない人間だから友達がいないし、合コンにも誘われないのだろうか。
小説を書いていることは隠すべきなのか? そうなのか?
よく考えたら、イラスト投稿サイトにも絵描きがたくさんいるのに、現実でイラストが趣味だと言う人にはあまり出会わない。
多くの人々は、創作という趣味を隠れてこっそり楽しんでいるのかなあ……。
投稿者たちは世を忍ぶ仮の姿で、日々働いている。
そして仕事が終わると、ネットの世界で自分の空想の世界を発信するのだ。
そう考えるとちょっと面白いなあ、なんて思う。
投稿者はどこにいる?
自分の身近にも、隠しているだけでカクヨムに投稿している作者が潜んでいるのかもしれない。
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