火花を刹那散らせ
有原ハリアー
屋上にて(前編)
「いい加減、中途半端な関係を終えようぜ。
「まったくだ。白黒はっきりさせるべきだぜ、アレン」
俺こと
というのも。
俺たちは、二人同時に同じ異性を好きになってしまったのだ。
その人の名前は、
俺たちは、彼女の人柄に一瞬で惚れ込んでしまった。
けれど、彼女はどちらを選ぶことが出来なかった。
だから、決着を付けることにしたんだ。
俺たちは、屋上で火花が散るほどにお互いを睨んでいた。
「来いよ、アレン……!」
「お前がな、達也……!」
互いをけん制しながらも、俺たちは一歩ずつ距離を詰めていた。
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