3-2.賞金制度
こちらでは、主人公にも関わりの深い賞金制度についてご紹介していきます。
◇
【賞金稼ぎ(Bounty Hunter)】
○ライセンスの発行条件
・身元:証明できること。ただし身元引受人がいれば、この条件はクリアできてしまう。事実上の不問に極めて近い。
・経験:事実上不問。
・元は警察勤務経験3年が必要とされた。植民惑星の治安悪化に伴って、規制が事実上撤廃されている。
・ただし、公の手続きで個人情報を扱うには、『公的情報アクセス権』という形で別途ライセンスが発行される。
こちらの取得には警察勤務経験3年が必須。
しかしながら情報屋やナヴィゲータの違法情報収集が黙認されるにいたり、このライセンスは有名無実化している。
○捕獲要請:賞金稼ぎは、警察の求めに応じて対象の逮捕に協力する義務を追う。
・レヴェルC:基本的な要請レヴェル。賞金は後日算定され、捕獲者本人に対して支払われる。
捕獲にあたって出た損害は、捕獲対象者の有罪確定をもって公的に補償される。
――となっているだが、逮捕の手柄はほとんど警察がさらっていくのが実情。捕獲支援者に報酬は出ないので有名無実化している。
・レヴェルB:レヴェルCの条件に加え、賞金が上乗せされ、捕獲者だけでなく捕獲支援者にも賞金と補償金が支払われる。
・レヴェルA:レヴェルBの条件に加え、賞金がさらに上乗せされ、捕獲対象の生死を問わない。
その代わり、不当に捕獲要請を蹴ったと判断される場合は罰則が適用される。
○逮捕権
・賞金稼ぎのライセンス所持者は、賞金リスト掲載対象を逮捕できる。
また、市民権の一環として、現行犯および準現行犯の逮捕権も持つ。
なお、警察から捕獲要請が発せられた場合は逮捕権を付与される。
○私的賞金リスト
賞金稼ぎは賞金首と引き換えに賞金を得るが、賞金の出処は警察だけに限らない
・地下組織、および個人が賞金をかけた場合、警察が特に異議を唱えなければ、違法行為とはみなされない。
これは治安の悪化著しかった時代の名残りだが、植民惑星では未だに押し通る場面が多い。
現在なお治安が決して回復したと言えないのがその理由。
ただし、口実としてはあくまでも〝尋ね人〟の粋を出ず、逮捕権も認められない。
あくまで〝居場所を特定する情報〟に賞金をかける体裁を取っている。
【私立探偵、Private Detective】
○ライセンスの発行条件
・経験:警察勤務経験が3年以上。
・資格試験:筆記に合格していること。
○私立探偵にできること
・公記録の照会:個人情報へのアクセス
・公共監視カメラへの利用権(捜査目的に限る)
【武装権】
武装権は植民惑星では広く認められている。よって賞金稼ぎや私立探偵に限らず、一般市民も広く銃を持ち歩いている。
これも〝自分の身は自分で守らなければならない〟治安状況の裏返し。
◇
つまるところ、賞金稼ぎは〝警察では維持しきれない治安状況〟を補うための存在ということになりますね。
本作品に関わってくださった全ての方へ、感謝を込めて。
それでは引き続き、よろしくお願いいたします。
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