2-7.銃器設定(3)

 こちらでは、拳銃以外の銃器設定についてご紹介します。

 今回は短機関銃やライフルなどですね。


 ◇


【短機関銃】:型式名SMG(Sub Machine Gun、Machine Pistolとは異なるが、境界は曖昧。メーカの自己申告に近い)


○名称:SMG404(Sub Machine Gun)〝ベア・クロー(Bear Claw)〟

・メーカ:マーズ・インダストリ(Mars Industry)

・使用者:ジャック・マーフィー

・使用弾:10mm×22mm(.40S&W、10mmショート)

・装弾数:21+1、30+1

・プロフィール:集弾性に優れ、打撃力も備えた型。

 ジャックは10mm弾の打撃力に必要性を感じているので、このモデルを選ぶ。

 企業傭兵、地方警察の採用例多数。

 構造は単純な箱型マガジン、グリップ内に弾倉を持ち、コンパクトで重心変化が少ない。着脱式フォア・グリップはメーカ推奨



○名称:SMG595〝フェンサ(fencer、フェンシング選手)〟

・メーカ:EHA(Eurasian Heavy_indastory Association:ユーラシア重工業協会、つまり企業合同開発)

・使用者:ロジャー・エドワーズ、連邦軍一般

・使用弾:9mm×19mm(9mmパラベラム)

・装弾数:60+1(ヘリカルマガジン)

・プロフィール:連邦陸軍の制式短機関銃。装弾数と制圧力を重視した型。

 銃身下にヘリカルマガジン(螺旋形装填)を備える。

 ジャックはこの型の制圧力を認めつつも、「当てても撃ち返されたことがある」として9mmに信頼をおいていない。




【突撃銃(アサルト・ライフル)】型式名AR(Assult Rifle)


○名称:AR110A2〝ヴァリアンス(Valiance、剛勇)〟

・メーカ:バッカス・エンタープライズ(Backus Enterprise:ギリシア神話の酒神Bacchusとは無関係)

・使用者:ジャック・マーフィ

・使用弾:7.0mm×43 小銃弾

・装弾数:21+1

・プロフィール:1世代前の連邦陸軍制式銃。ゆえに部品の調達が容易で確実。

 使い勝手にしても実戦叩き上げ。殴っても壊れない堅牢さと打撃力、〝性能こそ一番ではないが、整備性や分解組立を含めると最も確実〟な設計思想を主人公は信頼している。

 ブルパップ式で、機関部が銃床を兼ねるため、銃身は外観に比してそこそこ長い。

 ワンタッチで分解・組立てするタイプでは「バラしとビルドの所要時間が一番短い(相性あり)」。即応性重視。



○名称:AR113〝ストライカ(Striker)〟

・メーカ:グレン重工業(Glenn Heavy Industry)

・使用者:惑星連邦軍

・使用弾:5.6mm×45 高速小銃弾

・装弾数:25+1

・プロフィール:現行の連邦陸軍制式銃。

 ゲリラへの武器流出に対抗するため、先代のAR-110A2からは口径から変更されている。

 性能は「飛躍的向上」を果たしたという触れ込みだが、こなれていない分だけ作動性やメンテ性に難あり。

 「コネで採用された」との陰口もあり。

 事実、貫通力と命中精度は高いが、雑な扱いに極めて弱い(殴り合いに使ったりすると、てきめんに精度が落ちる、銃床が壊れる)。

 ・オプションとしてGL-11グレネード・ランチャを銃身下に装備

 ・銃床は強化プラスティック製




【レーザ突撃銃】型式名LAR(Laser Assult Rifle)


○名称:LAR115〝ソーン(Thorn、棘)〟

・メーカ:グレン重工業(Glenn Heavy Industry)

・使用者:惑星連邦軍

・使用弾:レーザ、4,180KJ/発の威力を持つ。1kgの水を一発で蒸発させる熱量、コレを0.1秒で半径1mmの範囲に照射する。

・プロフィール:現行の連邦宇宙軍制式銃。当然ながら無反動仕様。

 ゲリラへの武器流出に対抗するため、払い下げ品といえども流通しない。

 こなれていない分だけ作動性やメンテ性に難あり。「コネで採用された」との陰口もあり。

 事実、レーザ銃の特性として衝撃や埃に弱い。殴り合いなどもっての外。




【狙撃銃(スナイパ・ライフル)】型式名SR(Sniper Rifle)

 精度を売りにする点で、例外的にレーザーが実用に供されるジャンル(火薬式も多い)。この場合、可視光の低出力レーザーで照準、不可視光の大出力レーザーで狙撃、というパターンが有効。レーザー銃はモデル番号に〝L〟が付く


○名称:SR332〝ボブキャット(Bobcat)〟

・メーカ:ブルズアイ・アームズ

・使用者:ロジャー・エドワーズ

・使用弾:7.5mm×51mm(現存しない)

・装弾数:6+1(セミ・オート)

・価格:約9000ヘイズ

・プロフィール:『泣く子も黙る』値段と精度で鳴らす狙撃銃の〝高級品〟。名前に似合わず有効射程は1500m。

 ボルト・アクション主流の狙撃銃の中にあって異色のオートマティック式。初弾を外しても狙いを据えたまま次弾を撃てる。



○名称:SR215〝イーグル・アイ(Eagle eye)〟

・メーカ:シュレイダー・ウェポンズ(Schrader Weapons)

・使用弾:7.5mm×51mm(現存しない)

・装弾数:6(ボルト・アクション)

・プロフィール:連邦陸軍の制式狙撃銃。有効射程800m。

 入手性は抜群、精度も必要十分、整備性はダントツ。

 主人公は「当たる距離まで敵に気付かれずに接近すること」をこそ重視するので必要十分。

 なお、弾丸は弾道軌道を描くので、レーザ・サイトは役に立たない。



○名称:LSR153〝ライトニング(Lightning)〟

・メーカ:ブルズアイ・アームズ

・プロフィール:対人レーザ狙撃銃。この分野ばかりはレーザーの直進性が活きてくる。

 ハーフ・トリガで予備照射(可視光レーザ)、フル・トリガで不可視光大出力レーザを照射する。

 レーザは大気分子をプラズマ化させることから、以下のプロセスで真空のトンネルを作り、目標を撃つ。

 ・1発目で弾道上の大気を敢えてプラズマ化させる。これで弾道上の大気は急膨張(小爆発)、弾道上に真空のトンネルが残る。

 ・2発目は真空のトンネルを通って目標を直撃する。1発目と2発目タイム・ラグは約1マイクロ秒。

 ただしモノが光だけに、水や埃、泥がからむと最悪。市街地・宇宙専用。

 普段のメンテナンスや保管の難しさから、個人での運用は難しい。




【狩猟用ライフル】


○名称:R720

・メーカ:グレン重工業(Glenn Heavy Industry)

・使用者:アブドゥッラー・ラーギブ・イズディハール

・使用弾:7.62mm×51mm

・装弾数:6+1(ボルト・アクション)

・プロフィール:狩猟用、護身用として製造・販売され、広く流通するライフル。連射機能は最初からない。

 ありふれているからと侮るなかれ、作動確実、精度も上々、整備性は言うことなし。

 逃げ場のない屋内でこれを突き付けられた強盗は泣く。




【対物ライフル(Anti Material Rifle)】


○名称:AMR612〝シュライク(Shrike)〟

・メーカ:EHA(Eurasian Heavy_indastory Association:ユーラシア重工業協会、つまり企業合同開発)

・使用弾:20mmAPFSDS(有翼徹甲弾)

・装弾数:5+1(セミ・オート)

・プロフィール:APFSDSを使用する滑腔銃(初速1500m/s、マッハにして約4.5を誇る)。

 全長1.8m、質量20キロ。有効射程3000m以上。

 対物狙撃銃の最高峰。当たったら装甲車でも安心してはいられない。

 APFSDSの正式名称はArmor-Piercing Fin-Stabirized Discarding Sabot(装弾筒付き翼安定徹甲弾)。

 狙撃銃としては少数派のセミ・オート式。初弾を外しても、狙いを据えたまま次弾を撃てるのが利点。


 ◇


 ガン・アクションを謳うだけに、銃器の設定が膨らんでおります(汗)。

 短機関銃とライフルでこれだけの分量になりました。


 この他の銃器は、また折を見てご紹介いたします。


 本作品に関わってくださった全ての方へ、感謝を込めて。


 それでは引き続き、よろしくお願いいたします。

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