東京
どうですか?東京の空は…。
僕の気持ちは君と東京に奪われたまま
泣いています。
相変わらず黒板の前から離れられずに生き急いでいる僕は一人、新しい環境は最悪です。
心動かされるのはラジオから流れてくる音楽だけ。
君も東京の空の下で聴いていますか?
君が東京に奪われた日は、九月の雨が降っていた。
突然、聞かされた僕は何も出来ないまま固まった。
泣き叫びたかったけれど心臓をわしづかみされて泣けなかった。
どうですか?東京の空は?
君を輝かせていますか?
言葉を失ったように踊る僕は片想いしか知らない不器用なピエロ。
東京は、君と僕の気持ちを曖昧にしたまま存在している。
君をあきらめるには幼すぎて僕は誰の気持ちも受け入れられないままため息をつく。
ラジオと空だけが君と僕を微かに繋げている。
東京の空は綺麗ですか?
君は、僕の中で一番綺麗なまま消えてくれた。
ありがとう。
今日も生き急いでいる僕を君は東京の空から笑って見ていて下さい。
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