melody
転ぶ
君の隣
僕の体にペットボトルがあったら
何年間も空っぽのままだ。
隠したナイフを握りしめ
リンゴの皮を剥く
鳥たちは、まだ起きない僕をチュンチュンと呼びに来る。
朝が嫌いなのは未成年だからじゃない
記憶の狭間に君が見え隠れしているからだ!
忘れたはずの殺意にも似た恋。
切り裂いて破いた記憶を熱い熱いナイフが思い出される。
君は、行ってしまったんだね、9月の雨模様の中。
どしゃ降りになる前に消えるのは君の専売特許。
ああ、だから僕は叫ぶんだ9月の空は君の影だと!
僕の中にペットボトルがあったなら今は溢れんばかりの幸せな水で潤っている。
君を忘れて他の誰かの愛を受けて埋もれた。
楽しいとは違うかもしれない。
ドキドキとも違う。
包み込むようなナイフの鞘だ。
僕の尖っていたナイフに魔法がかけられてリンゴを剥く事はなくなった。
さぁ、始めてみよう、光の森へと誘われる。
だから僕は囁くんだ9月は大切な季節だと。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます