第33話 餃子の王将について
餃子の王将について書きたい。
餃子の王将について一家言ある。
オラの町によぉ餃子の王将っつうのがあるんだけどよぉ、おめぇ知ってっか?
ということでご存知、餃子の王将である。
皆さん餃子の王将に行って何を頼みますか?
他の外食チェーンに比べ野菜がとりやすいですよね。お値段も押さえ目で良心的。
1人で行くなら注文も限られますが家族とか、複数で行くなら野菜ものも絡めたいですね。
第一候補としてホイコーロー
どうですかホイコーロー
これの良さは出てくるのが早いこと。
独身の頃先輩と餃子の王将に行った時によく注文していて、たまたまかも知れませんが注文して1分しないぐらいで出てきてましたね。
あとはニラレバ
疲れてる時に元気出したい時なんかレバーいいですよね。ニラもなんかこう、栄養ありそうだし。
シンプルに野菜炒めという手もある。
じゃあこれはどうでしょう?
餃子。
まあ頼むわな
頼まんわけにはいかんわな
餃子の王将ですもんね。
でも餃子の王将と名乗れるだけあると思うな。僕の中では餃子ナンバーワンです。
餃子に力を入れて食べることが無かったというか、あんまり餃子を気にしてなかったというか、ラーメン屋のサイドメニューくらいに思ってたんですが、ある時
『餃子の王将の餃子旨いよな』と言われて食べてみると確かに旨い。
いや、旨いぞこれ。
というか…気にして食べてみると旨い餃子が驚くほど少ないことに気づく。
まずオラが町で餃子専門店を知らないので中華の店はあるが、どうしてもラーメン屋の餃子を食べることになる。
何となく食べていたが気をつけて食べてみるとラーメン屋の餃子に旨い餃子が少ない気がする。
一口餃子
一時期流行ったけど小さくすると野菜のジューシーな感じが出ない気がする。
焼いてから少し蒸すのだろうが、小さい故に焼の時点で水分が飛びすぎるのではないか?
ジューシーさを保つためにはある程度の大きさが必要と思われる。
羽根つき餃子なんてのもありますね。
餃子の間に水に小麦粉をといた液を入れて焼き、カリカリの羽根部分のついた餃子にする。
こちらもカリカリを作るために焼の割合が増え生地のもちっと感や野菜のジューシーさを損なってるものが多い気がする。
あとは色々入れて頑張り過ぎてるんだけどなんか生臭みがあるとか。
具の感じも混ぜすぎて一塊になってもよくないし、バラバラ過ぎるのもよくない。
そうしてみると餃子の王将の餃子の凄さが分かってきた。まず特質すべきはあの大きさではないか?
大きすぎると火が通りにくいし、通すのに時間がかかる。
小さいと焼けすぎてジューシーさやモチモチ感を損なう。
あの餃子の王将の餃子の大きさはパーフェクトなんじゃないかしら。
もちろん、焼く機械の温度とか、焼き時間、蒸し時間なんかも良いのだろう。
次に生地
何気に旨いと思うなぁあの生地
鉄板に当たってかりっとした部分と蒸されてもちっとした部分と。
はじめカリッとした部分が歯に辺り香ばしさと食感の良さがきて、噛んで行くと野菜のジューシーさとモチッとした生地の旨味がくる。
この生地の旨味も説明できないがかなり力がある気がする。
具に臭みもない。
客の回転が良くて食材が古くならないうちに出せるのもいいのかもしれない。
タレもシンプルだが餃子を上手く引き立てている。
卓上に酢や胡椒を置いているのもいい。
ギョーザのタレだけでなく、酢胡椒で食べる人にも対応している。
結論からいうと総合点が高い。
すべてが餃子の王将の餃子のために高い次元で計算され再現されている。
で
で、ですよ
ここからなんです本題は。
ラーメンなんです本題は。
餃子の王将のラーメン。
皆さん印象あります?餃子の王将のラーメン?
あんまり無くないですか、餃子の王将のラーメン。
前から思ってたんですよ、印象に残らないというか。何種類かあると思うんですが自分は醤油ラーメンを頼むのですが印象に残らない。
岡山もご多分に漏れず沢山ラーメン屋があり、倉敷にはラーメンストリートと呼ばれる通りまであってやれトンコツだ、いやトンコツ醤油だ、馬油だ、背油だ、チャーシューだ、いや鶏肉だ、いやいやイノシシ肉だ、と色々あるのですがそれぞれ色々やってるなあと思う。
それに比べて餃子の王将の醤油ラーメンのシンプルなこと。
で、職場のラーメン好きが言うわけです。
(それをいつものごとく盗み聞きするわけです。)
餃子の王将のラーメンが旨くないと。
このラーメン飽食の時代になんだあのラーメンはと。
で、自分もそう思ってました最初。
まずいとかじゃないけどあっさりした、あまり印象に残らないラーメンだなと。
餃子をここまで美味しく出来る店のラーメンとは思えないなと。
それでも醤油ラーメンを頼んでたんです、餃子を食べる時にラーメンも食べたくなるから。
で、気づいてしまったんですね餃子の王将のやり方に。
おそらく日本で1人目でしょうね。
僕が初めてだと思いますよ、この餃子の王将の策略に気づいたのは。
抑えてるんですよ、旨さを!
もっと旨く出来るんです、ラーメンを、餃子の王将は。
でもあえてしないんです。
それはもちろん餃子のためです。
あくまで餃子が主役で、邪魔したくないんですよ餃子の。だからシンプルで薄味。
昔テレビで見たんですけどカップヌードルの日清ってありますでしょ?
で、あの会社の中でカップヌードル部門とかカップ焼きそば部門とか色々あるらしくて、それぞれを競わせてるらしんですが、とにかくカップヌードルが強いそうなんです。
一強。
で、競わせているといいながら他の部門がカップヌードルに如何に追いつき追い越すかという話になる。
カップヌードル部門はずうっーと追われる立場なわけです。
で、社長だったか誰か偉い人が言うんですよカップヌードルの担当者に。
『旨くしすぎるなよ』と。
旨くしすぎると飽きられるぞと。
これ深くないですか?
カップヌードルというある意味完成されたものがあって、でも時代の中で進化していかなければならない。でも何でもいいから旨くすればいいわけじゃない。
餃子の王将の醤油ラーメンもこれに似たものがあると思う。
餃子に対してラーメンが旨すぎると違う。
フランス料理も前菜から少しずつ味を濃くしていきますよね、それと同じであくまでメインは餃子で、ラーメンはそれを引き立てるもの。ラーメンがゴテゴテし過ぎたり味が濃くなりすぎると餃子を殺してしまう。
だから餃子の王将はもっとラーメンを旨く出来るんですが、しないんですよ。
あえて。
…どうですか、餃子の王将さん
僕だけにこっそり白状なさい…
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