GHOST & SIMPLEX

作者 鍋島小骨

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★★★ Excellent!!!

古典教師・新と女子高生・鈴の幼馴染コンビが凶悪犯罪によって生まれた悪霊(鬼)を祓うために事件の真相に迫る、ファンタジーミステリー。

何より探偵役コンビの爽やかさが心地よい。新に恋心を抱く鈴による語り口調が、時には可愛らしく、時にはサバサバと、物語を読んでいくのに絶妙のテンポを作ってくれる。

ミステリとしても大変完成度が高く、最後の部分でコンビの秘密も知らされて、二人のこれからが気にならずにはいられない。
続編の期待を持たせてくれる終わり方だったので、期待しています。

★★★ Excellent!!!

 会話劇の妙、個性的少女の一人称の面白さ。その魅力が約2万字の中に、ギュッと詰まっているお話でした。
 いきなりインパクトある冒頭で読者を惑わせてくる導入。軽妙な会話劇で設定を開示しつつ、自然と物語の中に引き込んでいく手法が見事でした。退屈になりがちな説明などはテンポ良く消化しつつ、するすると読んでいけるのが心地良い。

 何よりも、酸鼻な物語に向き合う個性的な主役・鈴ちゃんの語り口が良い。どこかひねくれた少女ぶりは読んでて本当に楽しく、かといってシリアスさを変に損なったりもしない。メリハリがあります。新とのやり取りもどこかおかしくて微笑ましい。

 オカルト要素を混じえたキャラ小説としての面白さはもとより、ミステリとしても魅力的。
 総じて、完成度の高さが際立つ現代ファンタジー短編でした。

★★★ Excellent!!!

 序盤で不可解な状況を叩きつけて、その謎で物語を牽引しながら無理なく情報を開示していく手際がものすごく巧みです。主人公ふたりのキャラと関係性もとてもよい。ひとつの事件が提示されキッチリと解決されるので話としてはちゃんと完結していて満足感はありますが、まだまだ続けられる設定ですし、このまま終わらせるのももったいないですから続きを書いていってほしいです。