古典教師・新と女子高生・鈴の幼馴染コンビが凶悪犯罪によって生まれた悪霊(鬼)を祓うために事件の真相に迫る、ファンタジーミステリー。何より探偵役コンビの爽やかさが心地よい。新に恋心を抱く鈴による語り口調が、時には可愛らしく、時にはサバサバと、物語を読んでいくのに絶妙のテンポを作ってくれる。ミステリとしても大変完成度が高く、最後の部分でコンビの秘密も知らされて、二人のこれからが気にならずにはいられない。続編の期待を持たせてくれる終わり方だったので、期待しています。
ヒトの残滓の声を聞き、ヒトのかけらを追う新米古典教師 a.k.a "あらたちゃん"その目となる女子高生 a.k.a "りょうちゃん" 単方向な二人がリアルに鬼を追う、現代ファンタジー(ミステリー味)の読み切り作品。りょうちゃんが卒業するまで、続けてください、是非に。
序盤で不可解な状況を叩きつけて、その謎で物語を牽引しながら無理なく情報を開示していく手際がものすごく巧みです。主人公ふたりのキャラと関係性もとてもよい。ひとつの事件が提示されキッチリと解決されるので話としてはちゃんと完結していて満足感はありますが、まだまだ続けられる設定ですし、このまま終わらせるのももったいないですから続きを書いていってほしいです。