夏の主張
@sunamaru
第1話
もう今後、夏を好きになることはないだろう。
夏は主張が激しいからだ。
日照りや暑さ、蝉の声に祭囃子。テレビのニュースにCMなど、夏にあるもの全てが「夏が来た」と嫌でも僕に確認させ、夏の思い出を想起させる。去年までの夏を。
そして、一人で聞く蝉の声や、無縁と鳴った外の暑さ。どこか遠くから聞こえてくる祭囃子、その夏の一つ一つが、もう彼女との夏が来ないことをありありと見せつける。
夏は主張が激しい。きっともう夏を好きになれない。もう彼女は戻らないのだから。
夏の主張 @sunamaru
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます