源三郎江戸日記(弟四部)79 それぞれ戻って来て、阿波屋が6万5千7百両、政吉が2千600両を差し出したのです、同心に阿片は総て焼き捨てろと命令して、阿波屋も隠居せよ、1万両は返してやる、


源三郎江戸日記(弟四部)79


それぞれ戻って来て、阿波屋が6万5千7百両、政吉が2千600両を差し出したのです、同心に阿片は総て焼き捨てろと命令して、阿波屋も隠居せよ、1万両は返してやる、倅が店を継ぎ家業、

に精を出せ、今後は不正はならぬぞ、町奉行所には月に30両は寄進しろ、尚藩御用達は取り消すと言うと、承知いたしました、これよりは一切不正はしませんと言ったのです、さて政吉、

今から言う事を守れるなら博打場、女郎屋まそのままやって良い、


十手持ちが博打場をやる事はできぬぞ、十手は返上せよと博打場と女郎屋の運営について話すと、承知しました仰せの通りにいたしますと言うので、ならば1000両のみ返してやる、持って、

かえるが良い、他の大手の商人を呼んで来いと同心にいいつけてたのです、徳島藩には3万6千両を下げ渡す、新田開発等の藩政改革に使いなされ、町奉行、郡奉行が不正に蓄財した金寸は、

総て没収しなされと言ったのです、


商人が集まったので、徳島では良い藍玉が取れると聞く、これよりはそなた達は会所を作り肝入りは阿波屋とする、1万両を藍玉と朝鮮人参栽培の開発資金とせよ、大勢の百姓にやらせて、

藩財政を助けるのじあ、さすれば徳島藩は10万石は増えて、実収37万石になり、百姓、商人は豊かになるじあろう、後の1万1千両は四国の民の為に使う事にするというと、商人達が承知、

しました、


手分けして百姓と協力して藍玉、朝鮮人参の増産に努めますと言ったので、阿波屋に2万両を渡して、それでは直ぐに始めるが良いと送り出したのです、仕置きは以下の通りにござると、

言うと、主席家老の中前が寛大な処置、並びに藩財政改革を指南とてくださり有難う御座いますと言うので、最後のご奉公をしなされ、次席家老、町奉行、郡奉行は若手の人材を登用、

するのですぞ、


又十手は町衆を大事にする者に預けなされ、町奉行所に寄進される30両は奉行所の為に使うのじあと言うと、総て承知しましたと言うので、金寸を城に運びなされと言って渡し、牢に入、

っているものは、不問に付すが今後は決して不正の手助けをしてはならぬ、浪人は総て領内追放とする、三人には怪我の治療代として1人100両を下げ渡す、武士を捨てて何処かで商いで、

もするが良いと言って渡したのです、


十手は誰に預けなさると言うと、ヤシの元締めの熊五郎は町家の者に慕われていますと言うので、連れてまいれと言ったのです、暫くして熊五郎に御座いますと来たので、そなたに300両、

下げ渡す、町衆の為に使うが良い、他に200両を預けるので、政吉が迷惑かけた者へ分けてくれと、500両を渡すと、承知しました、神社、境内以外はシヨバ代等は決して取りませんと言、

うので、十手を預けるので、


町の治安を頼むぞと言うと、承知しました悪さをする者は許しませぬと言ったのです、それでは船まで1万両を運ぶのじあと同心に言って運ばせたのです、終わると、今回よく町奉行に組、

しなかったな、褒美に200両をやるぞ、みなで公平にわけるが良いと言って渡したのです、これで総ての仕置きは終りじあ、中前殿後はたのみましたぞと言って、奉行所を出て居酒屋に入、

りみんなで杯を重ねたのです、


伊衛門が見事な仕置きに御座います、助力できて嬉しゅうござりましたというので、大した腕じあな、これならわしは楽じあわと笑ったのです、それでは明日は土佐に向かうぞ、ここは、

一両具足と言う郷士がおり、山内家がだまし討ちしたので恨んでいるじあろう、100年経ってもまだ恨んでいるようなら、なんとかせねばならぬと言ったのです、翌日は船に乗り土佐に、

行き、


上陸すると国家老の松田に御座います、巡察ご苦労様ですと言って奉行所に案内するので奥座敷に座り、一両具足の様子はどうで御座るか、まだ恨みは消えませぬかと聞くと、ハイ年貢、

を取るのに難渋しております、討伐すれば治世不行き届きとなり申す、色々慰撫しているのですが、藩財政も火の車でして中々手助け出来ませぬ、最初は10石づつ支給していたのですが、

先々代の時よりそれは中止していますと言うので、


それでは納得いかないでしょう、人も増えている事でしょうから、新田開発くらいやらないとと言うと、その費用が捻出できないのですと言ったのです、それでは永代2分の約束も反故と、

言うわけですなと言うと、それは先代より3分になっています、自分達で開発した分は、新しく検地をしていませんのでわかりませんが、ほとんど開発していないと思いますと言うので、

それでは裏切られたと思っているでしょうと言うと、


藩を維持するのには、やもうえない事だったのですと言うので、一門を含めて1000石以上は何人いるじあと聞くと、一門も増えました30人が、1000石以上ですと言うので、そなたは一門、

かと聞くと、ハイ、1200石を、頂いていますというので、みんなを1000石にすると、いか程になるのじあと聞くとみんなで5万石ですから、1000石に減らせば3万石となり、2万石が浮き、

ますがと言うので、


そうして、2万石の税を免除すれば良いではないかと言うと、一門が承知しませんと言うので松田殿は不服かと言うと、いえわたしは仕方ないと思います、と言うので、それでは山内公に、

話しをつけましょうと言って、城に上がり面談して、話しをすると、わしが承知しても一門は、従いませぬと言うのでそれなら忠罰するのみに御座る、それがしに総てまかて貰おうと言、

うと、


御意のままにと言ったので、近習頭に殿に危害が及ばないように、手勢を集めよと言うと、承知しましたと言ったのです、一門を呼びなされと言って、一門を集めて藩財政逼迫しておる、

このまま行けば破綻して土佐藩は改易になりもうす、そこでそなた達の家禄を1000石とする、不服のあるものは屋敷に戻り戦支度をすることじあ、わしは、大砲6門をみっておる、立て、

こもれば屋敷ごと木っ端みじんにする、


その威力をみせてやろうと言うと、山形天主より船に合図せよといって、みんなを天主に登らせて、赤旗を振ると船が横に向き、一斉に大砲を撃つとどか~んと大きな音がして6発が500、

間先の海に落ちて爆発して水しぶきが上がったのです、大砲の発射角度が代えられるので、照準は簡単につけられる、そなた達の屋敷までも届くぞと言って、さらにもう一つこの者がも、

っている鉄砲は300間は飛び、


250間なら簡単に射抜く事が出来る、ここからあの松ノ木がおよそ250間じあ今から、あの松の木の右の枝を吹き飛ばすと言うと、山形が鉄砲をかまえて放つとどか~んと音がして、松の、

木の右の枝が吹き飛んだのです、わかったかな、それでは従えぬ者は屋敷に帰るが良いと言うと、いきなりやって来て家禄を減らすとは承服しかねると言うので、わしは上様の代理じあ、

と朱印状をみせて、


とつとと帰れと足で蹴飛ばすと、10人が立ち上がりやれる者ならやってみるが良いと言うと城を出て行ったのです、松田が足で蹴飛ばすとはムチャに御座ると言うので、わざと怒らせた、

のですよ、すこし、痛い目にあわせたほうが、今後の為なのです、これも兵法の一つですよと言うと、なる程と言うので、それでは他の方は従われるのですな、逆らえばどうなるかとく、

と見物なされと言うと城を出て船に戻り、


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