源三郎江戸日記(弟四部)33 へたすると藩の馬奉行も加担しているのかも知れんな、今度からセリ場は藩が運営するはずじあがと言うと、代官を更迭しない限り、益々不正がはびこりますよと言うの


源三郎江戸日記(弟四部)33


へたすると藩の馬奉行も加担しているのかも知れんな、今度からセリ場は藩が運営するはずじあがと言うと、代官を更迭しない限り、益々不正がはびこりますよと言うので、藩の財政は、

破綻しそうなのに、困って連中じあなと言うと、大大名が潰れるはずがないと思うているんじあないですかねと銀二が言ったのです、ここからが登りです馬を降りて、休ませましょうと、

言うので、


引いて山道を登っていったのです、二時して外輪山に上ったので見ると、盆地の周りを沢山の山で囲まれています、その中の一つ中岳の中腹に出たのです、ここからは火口まで半時で、

すと言うので、馬をつないでみんなで登っていったのです、ここのところ噴火はおきていませんと言うので上から見ると硫黄の臭いが立ち込めて、煙が上がり中は見えません、今噴火、

したらお陀仏だなと言うと、


過去にも死んだ人は沢山いるそうです、ところどころに岩で囲ってありますが、あれが退避場所と言うわけですと言うので、高熱の煙で喉をやられるので、息をしてはいけないが息をし、

ないと死んでしまうから、噴火したら運が悪いと思うしかないなと笑ったのです、噴火しない内に戻ろうといって降りていき、銀二これは硫黄ではないかと塊を見せると、硫黄はこの辺、

には沢山ありますよと言うので、


塊を袋に入れさせたのです、馬の場所に戻ると、銀二がこの道を降りてまっすぐ行くと、二時で阿蘇の町がありますと言うので、進んで行くと、町のあちこから湯煙が、あがっています、

一軒の旅籠にわらじを脱ぐと女将がおいでなされませと部屋に案内して、まずは湯に入りくだされ、大きな温泉ですよと言うので、みなで温泉に行ったのです、硫黄系の温泉で湯加減も、

よく気持良く湯に入ったのです、


湯から上がると湯上りに一杯と女中が酒をもって来たので杯を重ねたのです、これはと聞くと、さくら肉を慰撫して乾燥させた物ですと言うので、食べると中々美味いので酒の肴に良く、

あうなと言うと、そうですかそはようござんしたと言うので、沢山の人が歩いていたがと言うと、湯治客と馬のセリに来た商人と博労で賑わっているのですよと言うので、馬のセリが、

あるのかと聞くと、


ええ、明日あるのですよ、約200頭がセリに出されるそうですというので、せりを仕切っているのは阿蘇屋と聞いたがと言うと、今回から代官所が仕切るそうですが、変わりやしません、

よ、所詮阿蘇屋が儲かるのですよと言うので、阿蘇屋は他に何かやっているのかと聞くと、源泉を握っていて値上げの話を出しているんですよ、他に女郎屋、料理屋、お茶屋、飛脚問屋、

等手広くやっている、


業突く張りな奴でして、蔵には3万両からの小判があるそうですと言うので、泣かされているのは百姓と町衆かと言うと、代官所は何もしてくれませんと言うと、夕餉にはまだ時間があり、

ます、ゆつくりして下さいというと、部屋を出ていったのです、山形が掃除の必要があるみたいですねと言うので、どうせごろつきを使っているのじあろう、巡察して叩きのめしてやれ、

と言うと、


承知と言うと出掛けて行ったのです、女将を呼びここに両替商はあるかと聞くと、千里屋が両替商もやってなさります、町のほぼ真ん中にありますよ、主人がなくなって女将さんが仕切、

ってなさりますと言うので、そうかと言うと、七衛門と出掛けたのです、ノレンを潜りこの手形で融通して貰いたいのじあがと言うと、女将が銭屋さんの手形ですね、いか程と言うので、

明日のセリに出る馬は全部買うとして、


いくらになるのじあと言うと、セリに出るのは200頭ですから2000両と言うところでしょうかと言うので、阿蘇屋が横流ししているのを含めるとというと、4000両でしょうと言うので、

それでは5000両用意できるかと言うと、ハイ、出来ますと言って、阿蘇屋から買うのですかと言うので、いや、明日は全部セリに出させるのじあ、わしは諸国巡察視の村上源三郎じあ、

不正を正す為に、


ここに巡察に来たのじあよ、女将もセリに加わるのじあろうと聞くと、これは幕府のお役人様ですかと平伏するので、頭をあげなさい、わしに協力するのだ、阿蘇屋に大損させてやろう、

代官に言うてすべてをセリに出させるので、阿蘇屋がかかってきたら、わしがセンスを開いたら、値を上げるのじあ、吊り上げて阿蘇屋に高値でつかませたら、センスを閉じるのでセリ、

から降りるのじあ、


次に駿馬のセリに入ったら、総てを競り落とすのじあよ、阿蘇屋には1頭もやるな、代官が途中で千里屋のセリを差し止めるはずだ、さすれば駿馬のセリは1人あたりのセリ落とす制限、

を儲けて、やりなおさせるがどうだと聞くと、ハイ、それなら公平になりますと言うので、制限頭数はいかほどにすればと聞くと、駿馬は50頭程なので1人5頭が宜しいかと思います、

と言うので、


わかった、わしのかわりにそなたがセリに参加せよ、その軍資金じあというと、ハイ、お預かりしますと言ったので、それでは頼むぞと言うと店を出て、居酒屋に入ったのです、酒と、

肴を注文して杯を重ねると、才蔵が傍に来て、阿蘇屋の蔵に入りましたら、3万2千両の蓄えがあり、賂は月に100両を渡していますと、書付を差し出したのです、ご苦労じあな、後は、

博打場じあな、


山形と飛猿は博打場に入り、才蔵はイカサマをやっている奴を叩き潰すのだ、ごっそり巻き上げて、叩き潰してやれ、ほかの者は博打場の周りで警戒して、阿蘇屋からごろつきが襲って、

来たら叩き潰してやれと言うと、承知と言うと店を出て行ったのです、今回は山形に任しておこう、我々は高見の見物じあと言うと、阿蘇屋はどうでますかねと聞くので、明日があるの、

で泣き寝入りするさ、


博打の揉め事に代官が出てきたら面白い、さすれば、今日で方がつくだろうと言うと、なる程楽しみですねと笑ったのです、暫く達と山形達が戻ってきて、叩き潰して620両程巻上げま、

したと風呂敷包みをだすので、それは凄いな、阿蘇屋はと聞くと、才蔵が知らせに行きましたが、阿蘇屋は明日のセリが終わるまで待てといっています、配下に町の出入り口を見晴ら、

せて逃がすなと言っていましたと言うので、


なる程出て来ないか、まあいいだろう、それでは旅籠に戻ろうというとと旅籠に戻り、夕餉を取り、再び温泉に入ったのです、翌日セリ場に行き役人に諸国巡察視の村上源三郎であるセリ、

に立ち会うぞと言うと、ハハハッと言うので、代官をつれて来いと言うと、代官の戸田に御座いますと言うので、総ての馬をセリに出せ、駿馬を阿蘇屋が買い叩きセリに出さぬ事は調べが、

ついている、


駿馬を連れて来た者は前にでろと言うと、10人が前に出たので、馬は阿蘇屋に渡したのかと聞くと、まだですと言うので、総てセリにかけるが良いなと聞くと、それはもうお願いしますと、

言うので、阿蘇屋はいるかと言うと、阿蘇屋に御座いますと言うので、セリに掛けない馬の取引は以後禁止する、破れば向こう5年はセリに参加を認めないぞと言うと、承知いたしましたと、

言ったのです、


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