源三郎江戸日記(弟四部)8 息子は親父の首が飛んだと、目を瞑ったのですが、目を開けると首はついています、源三郎が後ろからカツを入れると息を吹き返して、唖然としています、どうだ死ぬ思


源三郎江戸日記(弟四部)8


息子は親父の首が飛んだと、目を瞑ったのですが、目を開けると首はついています、源三郎が後ろからカツを入れると息を吹き返して、唖然としています、どうだ死ぬ思いをしたであろう、

こんどはその首はないぞ、店に余計な口出しをしてはならぬと言うと、肝に銘じますと言って恐ろしさのあまり小便を垂れ流したのです、それでは没収した1万3千両の内、3千両は杵築藩、

に下げ渡す藩財政の建て直しに使うが良いと言うと、


有難う御座いますと言うので、他の問屋も呼んで来いと言うと、同心が呼びに行ったのです、集まったのでお前達も便乗値上げで儲けたのじあろう、幾らか差し出せば打ち首は勘弁して、

やろうと言うと、ハイ、1000両づつ5軒で5千両を差し出しますと言うので、それは総て藩に納めよと命令すると、承知しました今日にはお城に届けますと言うので、これで仕置きは終わ、

りじあ、


明日から価格を戻すのじあ、国家老他の物価も元に戻すように指導せよと言うと、ハハハッ通達をして守らない者は処罰しますと言ったのです、それでは蔵の1万両は明日に港に停泊して、

いる御用船に運び納めよ、3千両は城に納めよというと、息子が承知しましたと言ったのです、それでは帰って良いぞと言うと、みんなが帰って行ったのです、居酒屋に行くと山形達も、

合流して、


私たちにも残しておいてくださいと言うので、すまん、すまん、丁度前からごろってつきが、来たのじあよと笑って杯を重ねたのです、旅籠に戻り女将に明日から総て前の値段になるぞ、

と言うと、ハイ、名主が触れて回っています、助かりましたと言って、あのお役人様ですかと聞くので、山形が幕府の老中、村上源三郎様じあと言うと、ハイ、知らぬ事とは言え失礼い、

たしましたと言うので、


忍びの旅じあ気は使わんでも良い、そなたが、教えてくれたので不正を正す事が出来たのじあよ、そなたの、手柄じあと言ったのです、翌日船に戻ると、豊後屋が1万両持ってきましたが、

と言うので、悪人からの戦利品じあよ、琉球の救済には金がかかるからのうと言うと、どこにも悪い奴はいるもんですねと笑い、帆を上げて佐伯に向かったのです、程なくついたので上陸、

して巡察すると、


女将が言ったとおり、便乗値上げはなくいたって平穏なので、居酒屋で様子を聞くと、治世もとても良いみたいなので、逗留せずに船に戻り、日向の延岡に向かったのです、夕方には着い、

たので、上陸すると役人が傍に来て、町奉行の山田と言います、諸国巡察視の村上様ですねと言うので、巡察をするが構わないでくれと言うと、ハイ、ご自由に巡察してくだされ、何か、

あれば奉行所に言うてくだされと言うと、


傍を離れたのです、ここは牧野成央様8万石の知行地じあ、近隣なので政種様とも親しい間がじあと言って、旅籠に宿をとり、女将に城下の様子を聞くと、物価は落ち着いているそうでごろ、

つきもいないそうです、町に出て巡察して居酒屋に入り酒と肴を頼むと、女中が酌をしてどこから来なさったのかねと聞くので、江戸からじあと言うと、そんなに遠くからだか、おまけに、

高菜漬けを出しますよというので、


それはすまん、落ち着いた町じあがと言うと、牧野様は8万石なので大勢の藩士の方がいなさるが、江戸まで遠いので参勤交代は大変だそうで、選ばれると家計のやりくりが大変だそうです、

と言うので、そうじあなここからだと船を入れても25日はかかるからのう、ご苦労な事じあと言うと、江戸には良い女子が沢山いるそうで、奥方様達は心配なさっていますよ、と笑ったの、

です、


傍に鳥追いが来て旦那一曲と言うので見ると、お蝶である、お蝶久しぶりじあな、まあ上がれと言うと小上がりに上がったので、酌をすると飲み干して、返杯して、このたびはおめでとう、

御座りますと言うので、めでたいりかのうと笑い、なぜここへと聞くと、白石様の一件で高鍋での様子を探っているのです、源之丞様のお知らせで九州巡察に出られたと言う事なのでお待、

ちしていたのですと言うので、


源信も来ているのかと聞くと、ハイ、城下の町屋を借りて住んでいますと言うので、白石殿はお役ごめんになったと聞いたがと言うと、ハイ、政種様が上杉にお行きになり、家臣が総て、

高鍋藩に戻されたのです、上杉に連れていってもらえると思っていたのだそうですが、源三郎様だけをお連れになったのであてが外れたわけです、主席家老になれずに腐っていた白石様、

と手を握ぎり、


勢力を伸ばそうとしてしきりに藩士を勧誘していたのですが、誘いに乗らない目付けの遠山様を亡き者にしょうと帰り道に大勢で待ち伏せしてのです、遠山様は切り抜けられて源之丞様、

のお屋敷にお逃げになったのです、白石様は開門を要求されたのですが、お爺様は承知なさらず、たまたま屋敷に遊びにこられていた戸田先生と立ち向かわれたのです、門を破り20人が、

乱入しましたが、


三人にことごとく打ち倒されて、縄を掛けられて牢にいれられて企ては失敗したのです、江戸に急使が飛び、政種様からお役ごめんの謹慎の沙汰が下り、屋敷に閉じ込められていたので、

す、ほかに加担したものはことごとく家禄半減されて謹慎処分になったので、先ごろ赦免されたのですが、白石様の家禄そのままだったのと、家老在任時に放牧場の馬を横流ししていた、

金を蓄えていたらしく、


またもや、不穏な動きをしているのです、ひそかに料理屋にあっまり何かを企てている気配があるので、監視しているのです、これが政種様の書状です巡察に見えられたら渡してくれと、

の事ですと言うので、あけて見ると、遠山暗殺未遂事件を起したときに、寛大な処置をしたのは間違いであった、根が腐っているようじあ、今回に不穏な企てあれば厳罰に処してくれ、

切腹か領外追放の厳しい処分もやむなし、


手にあまれば中罰もやもうえないので宜しく頼むと書いてあったのです、それで遠山をもらいたいといったら、簡単に承知なされたのか、遠山も何も言わなかったなと言うと、源三郎様、

は幕府の老中です、高鍋藩の汚点になるような事ははばかれたのでしょうと言うので、そうだな、大名を潰す権限をもっている訳じあからなと言うと、お助けいただきますかと聞くので、

勿論じあよ、


しかし、なぜ反省しないのじやろう、家族が悲しむ事が分からぬのかなと酒を飲み干したのです、旅籠はそれではと聞くと殿と同じ旅籠ですと言うので、明日は船に乗るが良い、何かを、

やるとすれば、なびかない幹部の抹殺じあが、国家老2人はと聞くと、いずれも加担なされていません、狙うとすればこのお二人だと思いますと言うので、そんな事して何の意味がある、

のじあと言うと、


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