源三郎江戸日記(弟四部)7 山形が役人がみたら肝を潰しますよと言うので、この船は軍船じあから良いのじあよ、港に入るときは、日の丸と将軍家の旗を掲げるのじあと言ったのです、そろそろ


源三郎江戸日記(弟四部)7


山形が役人がみたら肝を潰しますよと言うので、この船は軍船じあから良いのじあよ、港に入るときは、日の丸と将軍家の旗を掲げるのじあと言ったのです、そろそろ日が落ちるなと言う、

と、夕餉をとりましょう、ここに並べますと船子が台に並べたのです、無事の巡察をとハイを重ねたのです、うまそうな刺し身とイワシじあなと箸でつまみ、海の上の飯と酒は又格別じあ、

なと笑ったのです、


2日で大阪に行き上陸せずに、江戸からの物資を下ろし、大阪の物資を積見込んで、瀬戸内海を一路豊前に向かったのです、穏やかな航海で江戸を出て、4日目に豊前杵築藩に着いたのです、

ここは能見松平藩3万7千石の城下町です、明日には戻るのでこの港で待機してくれと言うと、山形達5人を連れて城下の旅籠に入ったのです、湯に入りあがると一服して女将に城下の様子、

を聞くと、


幕府が金銀の改鋳をするとかで、軒並み品物の値段が上がつたのですよ、旅籠代も値上げしないとやっていけなくなりますと言うので、薩摩に金鉱脈がみつかっちたので、幕府は十分な金、

が確保できるので、貨幣の流通は支障ないそうじあがと言うと、そうですか、そんな話は聞いていませんがと言うので、そうか、ここは江戸から遠いのでまだ伝わらないのじあな、それで、

は米もあがっているのかと聞くと、


ハイ、通常の二倍になっているのですよと言うので、おかしいな、不作とは聞いておらぬがと言うと、米問屋がつるんで値上げしているんですよと言うので、町方は何も言わないのかと聞、

くと、町奉行も米問屋の頭取豊後屋とつるんでいるんですよ、町名主が奉行に値を下げてくれるように言うたそうですが、商いには藩は口を出さぬ、米が入るのが少ないと言うておったが、

と言われたそうですと言うので、


二倍とはひどいなと言うと、旅立ちの握り飯も小さくして貰っております、このままだと、ここを通り過ぎて臼杵まで行ってしまいます、臼杵藩では藩が厳しく便乗値上げを取り締まって、

いるそうですというので、そうか、けしからんな、町の様子を見てくるかと言うと、十手を預かっている花正と言うヤシの元締めがいますが、ごろつきを大勢かかえています、気をつけて、

くださいと言ったのです、


それぞれに巡察する事にして町に出て、歩いていると、前からごろつきが3人来て、見慣れない顔だが何処へ行きなさるというので、ここは天下の往来じあ何処に行こうと勝ってだろうと、

言うと、一人の男が懐から十手を出して、こういうもんだが、名前と何処に行くか聞かせてもらいやすと言うので、花正とか言うごろつきと悪徳商人の豊後屋を叩き潰しに行くのだ邪魔、

をするなと言うと、


何わしが花正だ奉行所まで来てもらおうかと言うので、えい~と刀を抜き切り下げると、花正の持っていた十手が真ん中からスパッと切れて下に落ちたのです、しのこの言うとその首が、

飛ぶぞと言うと、ひえ~と言うと、走って逃げたのです、飛猿、才蔵と言うと傍に来たので、これから、豊後屋に行き蔵を改めるぞと言うと、ハッと言ってこの先ですと才蔵が案内する、

ので、


ノレンを潜り主人はいるかと言うと、番頭が何用で御座いますかと言うので、諸国巡察視の村上源三郎じあ主人を呼べと言うと、ハイ、只今と言って呼びに行き、奥から主人の吉兵衛に、

御座いますと言うので、不当に米の値段を吊り上げているとの訴えがあった、これより、蔵を調べると言うと、町奉行には許しを得ていますと言うので、わしの許しがなければ値上げは、

許さぬ、


蔵に案内しろと言うと、お断りしますと言うので、わしに逆らうとお店は取り潰し、そなたは磔獄門じあぞと言うと、できるものならするが良いと言うので、勝手に調べるぞと言うと、

奥から浪人3人が出て来て刀を抜いたので、踏み込み切り下げるとぐわ~と言った1人が刀を落としたので、才蔵、飛猿も襲い掛かり、ぐわ~と言って刀を落として手から血を流した、

ので、


ばか者と言って峰に持ち変え肩を打つと、三人はひっくり返ったのです、吉衛門に刀を突きつけて蔵に案内するのじあと言うと、ハイ、命だけはお助け下さいというので、どうかなと、

言って横に刀を払うと髷がポトリと落ちたので、早くしないと今度は首が飛ぶぞと言うと、震えて蔵に案内したので、才蔵中を調べろと言うと、才蔵が鍵をあけて、飛猿と入り出て、

来て、


中には米俵がぎしり、詰まっていますと言うので、次の蔵も調べろと言うと、これも鍵をあけて中に入り、飛猿が千両箱15個と、この書付がと渡すので見ると、奉行への賂の書付です、

米は沢山あるではないか、店に戻るのだと言うと、馬のひずめの音がして、不貞な浪人共め町奉行の下田平四郎である、神妙に縛につけというので、外にでると花正がこいつですと、

言うので、


ばか者馬から下りろと峰で足を打つと転がり落ちたのです、わしは諸国巡察視の村上源三郎じあ、幕府の老中でもある、この賂の書付は何じあ、この豊後屋とつるんでの不正の数々、

許しがたいと言うと、ハハハッと土下座するので、松平藩がいくら上様の親戚とはいえ、これでは、改易になるぞと言って、そこの同心国家老を呼んでまいれと言うと、ハハハッと、

呼びに行ったのです、


国家老が駆けつけて、杵築藩国家老諸星主膳に御座います、数々の無礼をお詫びしますと言うので、この賂をそなたは知っているのか、金銀改鋳につけ込んでの便乗値上げを放置する、

とはと書付をみせると、下田お前は何と言う事を、直ちに切腹させまする、又この花正は磔、獄門、豊後屋はお店取り潰しにて、磔獄門にしますと言うので、表さたにすれば杵築藩は、

改易にせねばならぬ、


豊後屋の不正に蓄財した金寸は2千両残して没収する、主人吉兵衛は隠居して、息子に後を継がせよ、下田も同様じあ、不正に貯めた金寸は総て藩で没収しなされ、花正は領内追放に、

して、金寸は没収しなされと言うと、承知いたしましたと言うので、豊後屋の息子はいるかとち聞くと、ここにおりますと言うので、米の価格を元に戻して販売せよ、他の問屋にも、

言うのだ、


言う事を聞かなければ磔獄門じあぞ、二度と便乗値上げはしてはならぬと言うと、ハハハッ肝に銘じますといったのです、吉兵衛先程の言葉を覚えているか、もう一度言うてみろと、

言うと、申し訳ありませぬ勘弁してくださりませと言うので、幕府の老中に向かって悪口雑言は許しがたいと刀を抜き、え~いと振り下ろすと風を切る音がして首の皮一枚で止まる、

と気を失い前に倒れたのです、


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