ミッション・イン・ポジティブ

@stdnt

第1話

「おはよう、減伏(ヘルフス)くん。」


目覚めると、すでに炊飯器からは煙があがっていた。

あと戻りはできない、作戦開始だ。


顔を洗ってから歯を磨き、食卓につく。

おかずをとりおとした!

今日最初の任務はおかず奪還である。

床すれすれに腹這いになって箸を伸ばす。

ほこりが張り巡らされた床のセンサに感知されてはならない。

とりあげたおかずのほこりを吹き飛ばして奪還成功だ。


潜入先の牛丼屋の制服に着替えて、ドアをあけたら出発だ。

私はIMF(いたってまじめなフリーター)職員。


そう鼓舞して、今日も生き延びる。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ミッション・イン・ポジティブ @stdnt

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ