君と僕の物語
黒井黒
第1話
夕焼けがいつもより眩しく感じたあの日。
僕は君を追いかけて、泣きながら走った。その背中に手が届く様に。
でも、届かなかった。
無情にも去っていってしまった君を見て、僕はもっと泣いた。声にならない悲鳴をあげた。
あの日の夕焼けが眩しく感じたのは、自分の涙のせいなのか。それはもう分からない。でも、ひとつ分かることは。
彼女はもうーー帰ってこない。
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