8.傷だらけ
4年の頃のような陰湿さはありませんでしたが、その代わりに直接的な脅しとか嫌がらせが多かったですね。
筆箱の中身ゴミ箱に入れられるわ、学校での持ち物壊されるわ、鉛筆キャップの破片で引っかかれるわ、鉛筆で刺されるわ、買ってもらったばっかのゲーム機壊されるわ、工作の授業で作った土粘土のオブジェをわざわざ割って、その破片を足に投げつけられるわ。それに加えて人間として扱ってもらえないとか、蹴るとか首締めるとかの暴言暴力、命令だって当たり前のように絶えずありましたからね。そんなの、毎日身も心も傷だらけにもなりますよ。
そりゃもう本当に大変でした。ただただ生きているのがしんどかったです。誰でも耐えられるようなただのからかいでさえ、私にとってはもう、かなり辛く感じることになってしまっていましたからね。
単なる誰かの笑い声でさえ怖く感じました。自分のこと嘲笑ってるんじゃないか、実はもうあの人も私の写真見たんじゃないか、って。耳を塞いでも塞いでも聞こえてくるんです。学校でも、帰り道でも、家でも。今思うと完全に被害妄想なんですけど。まぁ多少は本当に笑われてるときもあったと思いますが。きっと一回心が弱っちゃうとだめなんですよね。何ていうか、周りにいる人がみんな敵に見えてしまうんです。
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