3.好きな人
6年生の6月くらい……でしたかね。私、好きな人ができたんですよ。隣の席の男の子。毎日普通に楽しく会話するくらい仲良かったんです。きっかけは共通の友達(私にとっては幼馴染)の存在で、その子を通じて会話をするようになりました。
しかも家がすごく近かったんですよ。同じ団地でした。いやぁ、彼と家が近いって知った時、本当に嬉しかったなぁ。
あ、いや、惚気とかじゃないですよ? ちゃんとこれからの話に関係します。というか実は彼、当事者なんですよ。
その私の好きな人──とりあえずCくんって呼びますね。Cくん、ある日を境に、急に私のこと蹴るようになったんです。
2年間サッカークラブに入ってて副クラブ長を務めてた人が一日に何度も手芸クラブ長の女の子を蹴ってたんですよ?
そりゃあものすごく痛かったです。毎日足にあざ作ってました。
Cくんに、なんで蹴るの? って聞いたら反応が面白いから、なんて言うんですよ。ひどいですよね、私何かした覚えなんて全くなかったのに。
最初のうちは頑張って耐えてたんですよ、辛かったけど。私の存在否定されるような暴言吐かれたり集団無視されるよりは平気かなぁって思ったし、いつか終わるだろうとも思ったし。それに、普通に楽しくお話ししたり遊んでもらったりすることもあったので。
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