第4話 夏祭り

 サツキから金魚すくいのさそいを受けた僕は、ドキドキしながらもサツキの横に並んで、一緒に屋台へと向かった。するとサツキが僕に、こう言ったのだ。

「ハヤトくん。ハヤトくん、昔から金魚すくい上手じょうずだったよねぇ?」


 そうサツキが言うと、僕は少しれながらサツキにこう言った。

「サツキ… サツキの方こそ、成績いいし運動も出来るから…」


 僕がこう言うと、サツキは僕の顔を見つめてこう言ったのだ。

「ハヤトくん せっかくのお祭りなんだから学校の話は…、わたしとじゃいやだったかなぁ?」


 僕はあせって、サツキにこう言葉を掛けた。

「そんな事ないよサツキ、ごめん」


 そう僕が言うと、サツキはちょっと笑いながら僕に、こう言ったのだ。

「ハヤトくん 冗談よ、でもハヤトくんがわたしの事、どう思っているか知れてうれしいな…」


 こうサツキが僕に言うと、僕もうれしくなったのだ。それはサツキが自分の事を気に掛けてくれていると言う事が分かったからだ。


 こうして二人は屋台まで、話に花を咲かせ向かったのだった。それはまるで、まわりから見ると恋人同士のように見えた事だろう。


つづく…

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