ひまわり。

桜牙

第1話

ひまわりを見るといつも思い出す。

まだ私が幼かったあの頃。


ーーミーンミーン

日差しが強く青い空が印象的な夏の日。


私は小学生。

夏休みの宿題の自由研究でひまわりの絵を描くことにした私は小学校に来ていた。


どの角度から描こうかと迷っていると、後ろの方から声が聞こえて来た。


「あれ、学校休みなのにこんなところで何やってるの?」

振り向くとそこには同じクラスの男子がいた。

彼は背が高くて明るくてクラスの太陽的な存在だった。

「あ、あの、自由研究でひまわりの絵を描こうと思って…」

「へぇ、ひまわりの絵を描くのか」

「うん」

「ひまわり大きくて堂々としててかっこいいよな。だから俺ひまわり好きなんだよ。絵、描き終わったら見せてもらっていいかな?」

「うん、いいよ。」

「おお、ありがとう楽しみにしてるよ。邪魔して悪かったな。じゃあな」

「うん、またね」

そういうと彼はその場を去って行った。


ーーミーンミーン

あの頃からよね。

彼の事が気になってよく見てしまうようになったのって、懐かしいな。

「なにしてるの?」

後ろから声をかけられた。

「うふふ、ちょっと昔のことをね」

「なんだよそれ」


ーーミーンミーン

夏休みが終わる前日。

「これ、ひまわりの絵。みんなに見せる前に見せたくて」

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ひまわり。 桜牙 @red_baster

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