7話 大事件、別れの辛さ

俺たちが小学6年生の時。

世間を揺るがした事件が発生した。

はるかと別れてから約半年後のことだった。

そのニュースはテレビで知った。

「本日発生した、動物ふれあいセンターの殺傷事件に新展開がありました。」

そのニュースは今でも覚えている。

「動物ふれあいセンターテロ殺傷事件」

当時、各地でテロなどの犯行を繰り返してきた犯行グループ「カカボ会」による事件。猛毒ガス「コロン」をセンター内にぶち撒けて、公務として来ていた、中蓋総理大臣を含む50人以上の人々が帰らぬ人になった。

主犯格であり、カカボ会の会長であった、中谷秀英が逮捕された。

中谷秀英は妻が死別をし、娘である「中谷はるか」が家族であった。そう。俺らが仲良しだった、はるかは世間を揺るがしたあの大事件の主犯格の娘だったのだ。母親に育てられていたというのは嘘だった。

当時、カカボ会は有名な暴力団であったため、娘である、はるかは暴力団に関わっていたということになる。そのため、同じ学校にはいられず、毎年のように転校をしていたというのが事実だという。彼女は友達が出来ないのではなく、わざと、友達を作らなかった可能性がある。

「自分は毎年のように転校するから、別れが辛い」彼女はきっと、それを思っていたのだろう。

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