探偵、桜井明日香6

わたなべ

プロローグ

「誰だっ!」

 男は何かの気配に気付くと、ベッドから飛び起きた。

「なんだ、お前か……。そんな所から入って来るなんて、こんな時間に何の用だ?」


「何? まだ、そんなことを言っているのか? しつこいぞ。前にも言ったが、それは私たちのせいではない」

 と、男は薄笑いを浮かべながら言った。


「どういうつもりだ? 私を殺すつもりか?」

 と、男は自分に向けられた物を、見つめながら言った。


「ここには、探偵がいるんだぞ。そんなことをしたら、お前も――」


 男は死んでいた――


 男を殺した人物は、笑みを浮かべながら、その遺体を見つめていた――

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