第2話 告白
彼の人を知る者曰く「かなりの変わり者」らしい。
どう変わっているのか話してみればわかると。その時はふーんと興味なさげにそのまま流してしまったが。
いざ当人を目の前にした時その情報は運命の指針を左右するほどのものだと気づかされた。
そして、私の口は心の赴くまま言葉を紡ぎ出した。
「あ、あの、属性は何を選択すればお嫁さんにしてくれますか?」
・・・自分も相当変わり者でした。
だけど言い訳をさせてほしい。これは必死だったのだ。
どうすれば教師である私が生徒である彼女と付き合えるのか。
考えた末ではなく突拍子だったためかなり頭のおかしい人に告白になってしまったが、やはり仕方がないことだったのだ。
第一に、私は今まで一度も教え子に恋をしたことない。
第二に、そもそも彼女いない歴=実年齢の私は愛の告白などしたことがなく。
第三に、カワイイ女の子が好きではあるがそれは二次元的な意味で現実に持ち込んだことはなかったため。
第四に、オタクである私は正しい告白の仕方では逆に失敗すると思い込み。
第五に、「かなりの変わり者」という噂を鵜呑みにした私はインパクトのあるセリフを選んだ結果がこれである。
――以上の理由を踏まえ、寛大な御心で拝見するよう祈っています。
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