5/10=1/2(推理小説)

○登場人物

・一郎

・二郎

・三郎

・四郎

・五郎

・六郎

・七郎

・八郎

・九郎

・十郎



○舞台

・甲島

・乙島



○あらすじ

十人の男が二組に分かれて、甲島と乙島に宿泊する。

三郎と四郎と五郎と九郎と十郎は生き残る。

一朗と二郎と六郎と七朗と八郎は死ぬ。



○本文


 乙島。時刻は19時。


「六郎は死にました」七郎は言った。


「誰が六郎を殺したんでしょうか?」八郎は言った。


「島は海に囲まれています。犯人は限られます」九郎は言った。


「私に犯行は不可能です」十郎は言った。


「私に犯行は不可能です」七郎は言った。


「私に犯行は不可能です」八郎は言った。


「私に犯行は不可能です」九郎は言った。






 甲島。時刻は20時。


「一郎は死にました」二郎は言った。


「私が乙島に連絡します」三郎は携帯電話を握った。


「誰が一郎を殺したんでしょうか?」四郎は言った。


「島は海に囲まれています。迎えの船が来るのは明日です。甲島と乙島を往復する手段はありません。犯人は限られます」五郎は言った。


「私はアリバイを持っていません」二郎は言った。


「私にはアリバイがあります。一郎が殺された時、私は四郎と一緒にいました」三郎は言った。


「私にはアリバイがあります。一郎が殺された時、私は三郎と一緒にいました」四郎は言った。


「私はアリバイを持っていません」五郎は言った。






 乙島。時刻は21時。


「七郎は死にました」八郎は言った。


「私が甲島に連絡します」九郎は携帯電話を握った。


「これで一郎・六郎・七郎の三人が殺されました」十郎は言った。


「誰が七郎を殺したんでしょうか?」八郎は言った。


「私にはアリバイがあります。七郎が殺された時、私は十郎と一緒にいました」九郎は言った。


「私にはアリバイがあります。七郎が殺された時、私は九郎と一緒にいました」十郎は言った。


「私はアリバイを持っていません」八郎は言った。






 甲島。時刻は22時。


「二郎は死にました」三郎は言った。


「私が乙島に連絡します」四郎は携帯電話を握った。


「これで一郎・二郎・六郎・七郎の四人が殺されました」五郎は言った。


「誰が二郎を殺したんでしょうか?」三郎は言った。


「私はアリバイを持っていません」四郎は言った。


「私はアリバイを持っていません」五郎は言った。


「私にはアリバイがあります。二郎が殺された時、私は乙島にいる九郎と携帯電話で会話していました」三郎は言った。






 乙島。時刻は23時。


「八郎は死にました」九郎は言った。


「私が乙島に連絡します」十郎は携帯電話を握った。


「誰が八郎を殺したんでしょうか」九郎は言った。


「私にはアリバイがあります。八郎が殺された時、私は甲島にいる五郎と携帯電話で会話していました」十郎は言った。


「私は殺していません。この状況は不可解です」九郎は言った。「私と十郎は協力して、七郎を殺しました。実行犯は私。十郎はアリバイを保証する役でした。では、誰が一郎・二郎・六郎・八郎を殺したのでしょうか? 私にはわかりません」






 甲島。時刻は23時10分。


「この状況は不可解です」四郎が言った。「私と三郎は協力して、一郎を殺しました。実行犯は私。三郎はアリバイを保証する役でした。では、誰が二郎・六郎・七郎・八郎を殺したのでしょうか? 私にはわかりません」






 甲島と乙島。時刻は23時20分。


「この状況は不可解です」三郎は携帯電話を握った。「私と九郎は協力して、二郎を殺しました。実行犯は私。九郎はアリバイを保証する役でした。では、誰が一郎・六郎・七郎・八郎を殺したのでしょうか? 私にはわかりません」






 甲島と乙島。時刻は23時30分。


「この状況は不可解です」十郎は携帯電話を握った。「私と五郎は協力して、八郎を殺しました。実行犯は私。五郎はアリバイを保証する役でした。では、誰が一郎・二郎・六郎・七郎を殺したのでしょうか? 私にはわかりません」






 甲島。時刻は24時。


「この状況は不可解です」五郎は言った。「私と四郎は協力して、六郎を殺しました。実行犯は私。四郎はアリバイを保証する役でした。では、誰が一郎・二郎・七郎・八郎を殺したのでしょうか? 私にはわかりません」
















 宿泊者の組分け表。


 甲島:一郎・二郎・三郎・四郎・五郎・六郎


 乙島:七郎・八郎・九郎・十郎

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