第23話-9

「という訳でみゆきよ!! 俺のために、誰かの妻になってくれ!!」


「「「今回ばかりはぶっちぎりでどうかしてるよ、タカちゃん!!」」」


「できれば脂ぎっていて、なんていうか――こんな男の嫁になんてかわいそう、より具体的にはこんなのの相手を毎晩しているのかと思うと興奮する、そんな男と結婚してくれ!!」


「「「フォローできない、できないよタカちゃん!!」」」


 綺麗なものが汚されることでしか、愛を感じることのできない、倒錯した感情を持つ人間が世の中には存在する。

 もしかすると、俺はそういう側の人間なのかもしれない。


 それを認めるのは正直怖い。

 正直怖い。

 だが、見つめなければいけない。

 自分の本質を見極めて、立ち向かわなければならないんだ。


 もし、それが、俺の持っている属性なのだとしたら。

 みゆきを幼馴染としてしか認識できない、その原因なのだとしたら。


 俺は、それに真っ向から、立ち向かわなければならない。


 みゆきのために。

 俺たちのために。

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