　親友への友情が、恋人への愛情へと変化する。

　そのドギマギ感を見ていて楽しむのがＴＳモノの楽しみだ。

　性別は変わった。

　けれど、彼は友達なのだ。

　女の子になってしまったけれど、元は友達なのだ。

　そのなんともいえない背徳感を味わいながら、ベタなシチュエーションを重ねるだけで、もうなんというか、見ていてハラハラどきどきしてしまう。

　そしてその相手へ向ける感情は、幼馴染のそれと同じである。

　幼馴染が、恋愛対象へと変わる。

　恋人へのパラダイムシフト。

　それと何も変わらない。

　そうＴＳものと幼馴染モノの話の構造は、まったく同じだと言って、過言ではないだろう。

　元が男か、女かの違いくらいである。

　性別の差など、そんなもの――些細なことではないか。

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