書き止め用小話
相田秀介
遠い場所から来た子
青秋高等学校 2年3組 朝のクラスルーム。
教室の黒板の前に少女が立っている。
一度大きく深呼吸をしてから、よしっと気合を入れて少女が口を開いた。
「皆さんこんにちわ、初めまして。東北からここにやってきました。
わたし、北条ソルデといいます。
お父さんが日本人、お母さんがフランス人なんです」
金髪のショートヘアーで透き通るような青の瞳を持つ少女は流暢な日本語で自己紹介をしてる。
「小さい頃から日本にいたので日本語ぜんぜん大丈夫ですよ。ペラペラリーンです。みんなと沢山お話したいので気軽に話しかけてくださいね。私も沢山話しかけますからね。よろしくおねがいしまーす」
異国の容姿をまとっている転校生は右手でVサインを作ってポーズを決めた。
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