参加作品の個別評価
アリスドリームストーリー エピソードZEROの評価
ここでは、K・Sメッセさん作「アリスドリームストーリー エピソードZERO」の評価をしていきます。
なお、iPhone投稿のため段落の1マスがありませんが、帰宅後修正しますので、それまではこのままでお付き合い頂ければと思います。
→2018/07/27 18:10に修正しました。
冒頭を読んで、おばあちゃんが主人公!?と少し衝撃を受けました。
しかも、記憶そのまま(つまり、精神年齢そのまま)異世界に行くという……
おじいちゃんバージョンだと、二ヶ月ほど前に大炎上した「二度目の人生を異世界で」などがありますが、あれも記憶は失った状態で、しかも転移ではなく転生でしたからね。
新展開なお話になっています。
導入部分は、私は好きでした。
アリスおばあちゃんの名前の由来から、今の夢や野望に至るまで、元気一杯のおばあちゃんが描かれているのが読んでいて楽しかったです。
ただ、一般ウケがいいかと言えば悪いだろうなぁという印象。
ライトノベル業界でタブーとされている世界観の説明に時間を割いているパターンではないかと思います。
ここでもう一つ作品例を挙げます。
恋愛アドベンチャーゲーム「俺たちに翼はない」がアニメ化した際の話を少し。
「俺たちに翼はない」の主人公は所謂、多重人格者で実に五人の人格が一つの体に宿っているという設定です。
原作を知ってる人は何の疑問もなくアニメが見れたはずですが、原作を知らない人は恐らく一、二話で見るのを辞めたのではないかと思います。
何せ、主人公が多重人格者だとアニメで分かるのは四話以降ですので……
全体の三分の一くらいが世界観のための話ということになります。
今の消費者はこの手の作風が苦手だって人が多いと思います。
次に異世界に行ってからですが、会話文で色々と省略しすぎていて急展開過ぎるように見えてしまう。と言うのが、正直な感想です。
話の流れや設定は面白いと思いますが、如何せん、アリスが自身の能力に気づくまで、王様と会うまでが短すぎる。
子供が捨て猫を拾ってきた時に、隠れてコソコソ育てるなんてベタな話がありますが、アリスを城に匿うという内容をこれに見立てて話を構築すれば、「王様に隠れてアリスを匿う」という一つのエピソードが出来ます。
暫くその生活が続いた後に王様の容体が急変、仕方なしに王様の前に姿を見せた。と言ったワンクッションがあるだけで、急展開さはグッと減るはずです。
ゲームシナリオを読んでると分かるかと思いますが、会話文って便利なんですよ。
何せ我々の日常生活にナレーションは存在しませんから、ぶっちゃけ会話文だけで話書けると思います。
ただ、それをやると作者はその世界を思い浮かべることが出来ても、読者は思い浮かべることが出来ないという本末転倒な結果を招いてしまいます。
なので、適度に文を追加しないといけません。
意味があるなら多少はどうしても会話が続くことはありますが、ノリと勢いだけで会話文を続けると「?」となってしまいます。
いきなり会話文に突入することがあるので、前後の文章と噛み合わず急展開!?となってしまっているように思います。
もう少し、会話文の前後を見直すといいかもです。
最も、私自身もここら辺の書き回しが苦手でいつも時間かかった挙句、「うーん?」となりつつも、それ以上にいい言い回しが見つからずそのままなんて事もありますがね(笑)
最後に、符号について。
「?」「!」「!?」「?!」「……」「――」などがありますが、特に後ろ四つは要注意ですね。
例えば、K・Sメッセさんの場合は「ダメなの……!?」と言った表現がラビーとの間にあったと思うのですが、そもそも「!?」とは驚いた後に疑問に思う際に使う表現です。
少年漫画風に言えば、確かに目の前で刀を構えて受け止めたはずなのに、何故か胸元が切られていた時に「!?」となるわけです。
なのでこの場合、拒絶されたことにショックを受けてショボーンとする場合は「ダメなの……?」となり、なんでダメなの!って怒る場合は「ダメなの!?」となるかと。
「……」って無言の時間を表すのに使うのが殆どだと思いますので、「……」の後に「!?」を入れるとしたら尋問とか受けてるようなシーンで黙りしてたのに、決定的な物を見せられて目を見開いて驚く時なんかに「……。っ!?」と言った感じで使うことになるかと。
また、「……」の使用頻度が多い気がします。
感覚的にやる事だと思うので、他の作品読んで研究してくださいとしか言えませんが、私の感覚としては、幾つか「……」が消せる、あるいは「――」に変えられるものがあるように思います。
「……」はストーリーの構成で便利かつ欠かせない要素ではありますが、多用すると文章全体の見栄えは悪くなってしまいますので注意が必要です。
全体としては以上です。
初手から中々に興味深いお話を読むことが出来ました。
設定自体は面白いとも私は思います。
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