第162話そして明治神宮へ

 そうして歩いているうちに、雪絵と重森は、明治神宮へと、到着した。

「明治神宮もさ。さっきのスペインフェスタの会場のように、人で混雑しているのに、なぜか明治神宮の方が、俺はなんだか落ち着くのだよね」  

 そして重森は続けて、雪絵にこう言った。

「こういう落ち着いた雰囲気の場所って、俺って以外とそっちの方が、好きなのだよね」

 そして雪絵と重森の二人は、明治神宮でお参りをした。そこで重森は、

(二人の恋が、無事に成就しますように……)

 重森はそう神様に、お祈りをして、原宿駅で雪絵と重森は、別れることとなった。

 別れる際に、重森は雪絵に対して、

「ユッキーさんさ、今日は俺のわがままに付き合ってくれて、どうもありがとうね!」

 そう雪絵が重森と遊びに付き合ってくれたことへの、感謝の気持ちを言葉にして、二人は別れた……が、雪絵はそのときに、なにかわからない視線で、別の誰かから見られているなと、なぜだかわからないが、そう直感で感じ取っていた。そしてその予感が的中するまでには、そうは時間はかからなかったのだが……。

 と同時に、またこのときになってようやく雪絵にとって、重森と交際しているという感情が、芽生えるようにも、なっていた……。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る