第73話園里のもてなしは大量のうどんその3

 食べはじめてからしばらくすると、雪絵の胃の容量が、限界に達してしまったようだった。

「おええっ……もう無理……許して……」

「あともう少し、もう少し我慢して食べなさい!」

 園里はそう言って、雪絵にエビを差し出す。

 そんなやり取りをしながらも、二人はなんとか一通り食べ終わったようだ。 食べ残った分は園里は冷蔵庫に入れて、明日の朝食にでもする……などと園里は言っている。園里は雪絵に、

「雪絵、あなた誰から見ても痩せ過ぎに見えるわよ! いつも食事、三食ちゃんと食べているの?」

 そのような威圧的な園里の口調に、雪絵は、

「食べているわよ……」

 と園里に言い返すのが、精一杯だった。すると園里は、

「だったらもっと意識して量を食べるようにしなさい! あるいは三時のおやつって言うでしょ? 意識して間食もしなさい! チョコレートとか何かしらのお菓子をね……。とにかく糖分になるものをね!」

 園里はさらに雪絵にたたみかけるように、こう言った。

「それと朝食も毎日ちゃんと食べなさい! たとえその日胃が受け付けなくてもよ! 例えばお汁粉とか。あっ、ちゃんとおもちは二個以上入れるのよ。朝食って食べても食べなくても太ることに影響はしないから。それ以上に糖分を朝イチで脳に送る役割の方が大きいのだからね!」

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