プロローグ
「乙葉ー、次のときにこのCDかけてやー。」
「はーい!」
春樹は中学校のとき、放送委員会に入っていた。
毎週月曜と金曜の担当だ。
二人一組で担当するのだが、もう一人の人が、出水 乙葉という美少女だった。
放送室という密室に二人がいるのは20分の中休みと、1時間の給食と昼休みだけ。
いつも明るくて素直な、そんな乙葉に、春樹は密かに恋心を抱いていた。
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